ORF2009では、ブースの展示だけではなく、「ORFガーデン」や「断面新聞」が会場を盛り上げた。SFCならではの展示のほか、twitterを活用したものも多くみられた。セッションの盛り上がりとはまた違った楽しみがあるこれらの展示を紹介する。

Twittableを実際に使っている様子

フィグラ株式会社と慶應義塾大学インタラクションデザイン・ラボが共同開発している「Twittable」の展示が行われていた。初めてあった人と名刺交換代わりにtwitterアカウントをフォローするもので、名刺交換と違いtwitterで関わりを続けられることを目的としているとのこと。

Flagellaを見る

ORFガーデンの中でも特に目を引くこれは、山中俊治研究室の「Flagella」だ。会場ではくねくねと曲がって動いているように見えたが、実は固いものでできていて、機械の運動だけで「しなやかさ」を表現しているとのこと。

コ・モビリティ社会模型の写真 自動運転自動車の外観 自動運転自動車の内装

「コ・モビリティ社会の創成」は、研究室が目指すコ・モビリティ社会の想像模型と、そこで使われる自動運転自動車の展示が行われた。自動運転自動車は、実際に乗車することができ、編集部員も試しに乗車をした。

選手村模型の様子

 小林博人研究室では、建物の模型が展示されていた。2016年の東京オリンピックでの選手村の模型だ。地方の古民家を東京に移築し、選手村にするプロジェクトとのこと。残念ながらオリンピック開催は夢と消えたが、他にも様々なプロジェクトを行っている。

SFCバイオ入り口 クモの糸の研究 藻の水槽の様子

緑色の水槽が目立つのは「SFCバイオ」による研究発表のブースだ。世界初の完全人工クモ糸長繊維や、藻を使った二酸化炭素吸収実験など、SFCのバイオテクノロジーの展示を行った。

汐留イノベーションスタジオ

このオシャレなブースは、電通との産学連携による「汐留イノベーションスタジオ」。地方が抱える問題や学びのニーズの高まりに応える「ケンテイ!TV」や、ワークライフバランスに考慮してメンタルヘルス・ストレスをケアする「my wish」のほか、これから取り組まれる共同研究が紹介されていた。

World Wide Web Consortium

SFC研究所がホスト機関として共同運営している国際標準化団体「World Wide Web Consortium(W3C)」のブースでは、HTML5をはじめとする次世代WEB技術などが紹介されていた。

リレキューブ コースターさん、絵庫録

インタフェースデザインを研究する安村通晃研究室では、ユーザーにとっての使いやすさ・心地よさを重視した道具やアプリケーションを制作している。Suica/PASMOの履歴を楽しく表示する「リレキューブ」、職場での癒しと気付きを与えてくれるインタラクティブなコースター「コースターさん」、ブレスト支援ツール「絵庫録」など、学生による作品が多数展示されていた。

電子新聞リーダー「NAPP」

経済学部から出展の武山研究室。時事通信社と共同開発された、電子新聞リーダー「NAPP」が展示された。

■当日取材、当日発行! 断面新聞

断面新聞

ORF会場で配られていた「断面新聞」というものをご存じだろうか。加藤研究室によって制作されていたもので、記事は当日相談で、編集、印刷し、その日の内に会場で配布された。1号につき300枚刷り、号外を含めなんと計6号も発行された。そこで今回、発行人の加藤文俊准教授に話を聞いた。
 
「Twitter等で会場の様子やニュースに近い情報が溢れることは分かっていたので、普通では見えない、展示以外ところに焦点を当てたかったんです。ブースの裏側の様子とか、打ち上げの話題だとか。やってみたら面白かったですね。配った瞬間にリアクションが返ってくる。その場でダイレクトに繋がってる感覚を味わえました」