19日(木)、「SFC8つのタイプワークショップ(以下、SFC8)」が開催された。5月18日に行われた「企業と経営ワークショップ」の第2弾という位置づけで、前回よりも参加者の層を広げて行われ、ι棟の教室に60人近くの参加者が集まった。

【SFC8】4



 参加者数は約60人程度、前回のほぼ2倍である。前回と同じくスタンフォード大学d.schoolで学んできた柏野尊徳さん(総3)を講師に、コラボレーションを起こし個人の才能を生かしあう手法について講義・質疑応答・グループディスカッションなどを行った。



 チームを組んで、お互いの才能を最大限に生かすためには自分や相手にどんな強みがあって、逆に弱みはなんなのかを見極める必要がある。

 柏野さんは、ウェルスダイナミクスをそのためのツールとして使うことを勧めている。ウェルスダイナミクスとは、人の性格を心理学的な要因から、メカニック、クリエーター、スター、サポーター、ディールメーカー、トレーダー、アキュムレーター、ロードの8タイプに分ける思考プログラムである。自分や相手のタイプをあらかじめ共有することにより、チーム編成やその後の役割分担がスムーズになるのだそうだ。


【SFC8】3



 参加者は事前にWEBで自分がどのタイプなのか診断しており、グループの中で自分が予想していたタイプと診断結果とのギャップや、自分の強みや弱みについてディスカッションを行った。ディスカッションはWSが終了してからも続いていた。



 WS終了後、主催者の一人である山田祐樹さん(総1)にお話を伺った。

【SFC8】1


ウェルスダイナミクスを広めたい


 SFC8は自分たちが目立とうとするプロジェクトではないんです。私たちは「ウェルスダイナミクスという価値のあるものを提供するから、それを自由に利用してみんなでコラボレーションしてよ、すごいチームをつくってすごいものを作ってみてよ」というスタンスで臨んでいます。だから、その過程を見ているのも私たちは楽しいんです。

コラボレーションが上手くいくと、組織は健康になる


 私たちのチームではコラボレーションがうまくいっているので、自分が苦手なことを無理してやっている人がいないのです。本当に中を見せたいくらいです。
 それぞれのメンバーが自分に適した役割を担っているから、個人は全力疾走していないけれど、チームとしてのスピードはかなり速いです。こういった健康的なチームを1年生の私たちが作ることで、ひとつのコラボレーションの見本になるといいなと思っています。
 今日のワークショップに参加してくれた方たちが、3時間で吸収したことをグループワークなどで活かしてくれることを願っています。そうすれば、私たちが目指している「ウェルスダイナミクスを使ってコラボレーションをしたチームで仕事をする」という世界に近づくと思うのです。最近は「ベンチャーは気合だろ」という風潮もありますが、それでは不健康な組織になってしまう。ベンチャー界隈の不健康さをぶち壊したいというのも私たちの考えていることのひとつです。

SFC8の今後


 前回(5月18日)と今回のワークショップでは、SFC生を主な対象としていました。まずはウェルスダイナミクスをSFCで広げたいと考えているからです。SFC生にはコラボレーションをする才能があると思います。逆にいうとSFC生たちでウェルスダイナミクスを使いこなせないと、都内でコラボレーション文化が起きるとは想像できないです。
 8月2日に都内で行うワークショップは、首都圏の大学生を主なターゲットとしています。今回SFCで行った導入編からスタートして、徐々にコンテンツを深めていきます。SFC生も含めて、参加するみなさんには色々なことを吸収して帰ってもらいたいと思っています。

「『意識高い』に終止符を!」そんな思いのもとに開催されたSFC8。SFCからコラボレーション文化を発信していくそうだ。「コラボレーションしたチームで仕事をする世界」を目指す、と熱い思いを語る彼らから、今後も目が離せない。

【SFC8】2