2日(土)、湘南台駅西口に奥湯河原の湯が楽しめる「湘南台温泉らく」がオープンした。SFC CLIP編集部は、オープン前日に行われた完成披露パーティに参加し、その全貌を取材した。

今回は、その施設内を写真とともに余すところなくお伝えする。「湘南台温泉らく」の概要は以下の過去記事をご覧いただきたい。

「わざわざ寄ってもらえる温泉に」 CLIPカメラがおじゃま!

「ゆ」の赤い文字が湘南台のまちに現れた。北消防署のすぐとなり。

「湘南台温泉らく」を運営する株式会社テクスト代表取締役の奥畑哲氏は「わざわざ湘南台に寄ってもらえる温泉にしたい」という想いを完成披露パーティで語った。奥畑氏がこだわりを尽くした「わざわざ寄りたい」くつろぎの空間をどのように体感できるのか、順番に紹介していく。

なお、取材時は湯の温度を下げている。実際は湯気が立ちこめる温かい空間になっている。撮影は一部を除き女湯で実施した。男女ともに設備の種類は同じで、配置や形状、アメニティが多少異なる程度の差である。

湘南台温泉らくは、屋上露天風呂つきの3階建。以下のような設備になっている。

「湘南台温泉らく」施設案内
屋上 露天風呂(3階大浴場から階段で直通) (らくの湯/炭酸風呂/寝ころび湯/水風呂/ドライサウナ)
3階 脱衣所、大浴場(奥湯河原の湯/ジェットバイブラバス)
2階 お休み処「らくの間」 (石風呂/縁側ラウンジ/岩盤サロン/リクライニングコーナー/ライブラリ)
1階 フロント、食事処「さくら」、リラクゼーションコーナー

奥湯河原から毎日直送 湘南台で天然温泉を楽しめる

大浴槽「奥湯河原の湯」は3段になっており、一番中央は90cmの深さがある。

何よりのメインは、奥湯河原の湯を楽しめる3階大浴場。奥湯河原神谷温泉(足柄下郡湯河原町)の源泉から湯を毎日タンクローリー輸送することで湘南台に天然温泉が実現した。

大浴槽「奥湯河原の湯」は、幅7mの広さに最深90cm。無色透明でさらさらと柔らかい温泉にどっぷりとつかることができる。 

大浴槽のとなりにはジェットバイブラバス(泡風呂)がある。疲れた体を癒やしてくれる。
 

明るくきれいな洗い場は20以上ある。

ずらっと並ぶ洗い場は清潔感があり、となりとの仕切りがあるため、落ち着いて体を洗うことができる。シャンプー、コンディショナー、ボディソープが備え付けられている。
 

ロッカーが並ぶ脱衣所。入館したらまずはココ。

脱衣所は、入館してまず最初に向かう場所だ。服を脱いでお風呂に入るか、館内着に着替えて1・2階のサービスを利用する。畳敷きの脱衣所には、ロッカーのほか、飲料やアメニティの自動販売機が設置されている。
 

洗面台。向かい側には仕切られたタイプもある(女性用のみ)

脱衣所内にある洗面台には、ドライヤーが1台ずつあり、椅子に座って髪を乾かすことができる。

利用者にとっては、浴場だけではなく洗い場や洗面台などの清潔感も、敏感に気になるチェックポイントだろう。
 

湘南台の風が心地よい露天風呂 サウナも完備

3階大浴場の階段を上ると、屋上の露天風呂にたどり着く。近隣に高層マンションがあるため、四方を壁に囲まれ、風通しのよい屋根で覆われている。外の景色を望むことはできないものの、和の空間に湘南台の風を感じながらゆったりと長湯を楽しめるお風呂がそろっている。

「らくの湯」オープン初日はバラ湯を楽しめたという。

露天風呂のメインは、岩風呂テイストな「らくの湯」。期間や季節ごとに「かわり湯」が楽しめ、イベント風呂ともいえる。現在は菖蒲湯。スタッフによると、回数は多くないものの、日によっては3階「奥湯河原の湯」と同じ天然温泉も入るという。
 

炭酸風呂(奥)と水風呂(手前)が並ぶ。

お湯に浸かりながら横になって休むことができる。

らくの湯に続き、炭酸風呂や水風呂が並ぶなか、石が4つ置かれたごく浅いスペースに目がとまる。これは「寝ころび湯」といい、低めに温度設定された湯に浸かりながら横になって休むことができる。並んだ石はまくらというわけだ。
 

ドライサウナ(写真は男性用)

お風呂にサウナは欠かせないという人も多いだろう。ご安心を、屋上にはドライサウナも完備されている。木張りで明るく、大型テレビが設置されている。
 

充実のくつろぎスペース お休み処「らくの間」

「湘南台温泉らく」が提供するのはお風呂だけではない。長湯で火照った体を冷まして休ませてくれる多様なくつろぎ空間が用意されている。脱衣所で館内着に着替えてから利用しよう。
 

畳の上に寝転べる縁側ラウンジ

昔懐かしい縁側を思わせる畳敷きの「縁側ラウンジ」。大型テレビが設置され、寝転びながら時間を過ごすことができる。
 

40台のリクライニングシートが並ぶ。

自分の空間を確保して休みたいという人にはリクライニングシートがよいだろう。好きな角度に背もたれを倒すことができ、誰にも邪魔されない心落ち着く空間となっている。
 

床がぽかぽか、岩盤サロン

「岩盤サロン」は、赤茶色の化石黄土の床の上に横になるものだ。化石黄土が遠赤外線を放ち、体の細胞を活性化させるといわれいてる。床暖房となっており、ぽかぽか心地よいリラックスタイムを提供してくれる。
 

ライブラリには雑誌や漫画が並ぶ。下段にはブランケット。

「ライブラリ」には人気の雑誌や漫画が並び、フロア内であれば持ち出して読むことができる。次の予定までの時間を過ごす人にとってもうれしいサービスだ。
 

女性も夜間利用も安心 女性専用スペースあり

女性専用リクライニングコーナー

翌朝8:00までの22時間営業(平日・土曜)はうれしいものの、女性にとっては夜間利用に不安を感じることもあるだろう。そういった女性向けに「らくの間」には女性専用スペースが2箇所用意されている。壁で仕切られたリクライニングコーナーのほか、深夜帯(22:00-7:30)に利用できる畳敷きの小部屋がある。
 

じっくり身を温める珍しい石風呂も

入ると熱気がムワッとする石風呂

「らくの間」と合わせて2階にある「石風呂」も外せない。小さく丸い那智黒石が敷き詰められている。寝転んだり丸太に座ったりすることにより、玉石が全身のツボを刺激。室内は30度程度に温められているため、体を中心からじっくり温め、心地よい汗を流すことができる。
 

居酒屋「鳥海山」が出店 地元の味でおもてなし

1階には、食事処「さくら」とマッサージを受けられるリラクゼーションコーナーがある。どちらも地元の有名店による出店。食事処「さくら」では、SFCの学生にも馴染み深い居酒屋「鳥海山」が料理を振る舞う。焼き鳥はもちろん、海産物など豊富なメニューに加え、お風呂あがりの一杯も堪能できる。
 

「湘南台温泉らく」施設概要
所在地 神奈川県藤沢市湘南台2-7-5 (藤沢北消防署となり)
アクセス 湘南台駅西口A・C出口から徒歩2分(250-300m)
営業時間 10:00 – 翌朝8:00 (22時間営業) ※日曜・祝は23:00閉館
駐車場 湘南台ウエストプラザ 提携駐車場250台
温泉供給 奥湯河原 神谷温泉 (温泉宅配・輸送業など)

利用料金 ※タオルセット220円
曜日 時間 価格 備考
平日 10:00-24:00 1,250円 館内着付
朝のみ利用も含む
土曜日 10:00-24:00 1,400円
日曜日・祝日 10:00-22:00 1,400円
夜間
(平日/土曜日/休日前)
21:00以降に入館
翌1:00以降も滞在
2,400円 館内着
大判タオル付
夜間・延長
(平日/土曜日/休日前)
21:00以前に入館
翌1:00以降も滞在
1,400円 大判タオル付

※最新の利用料金は公式ページで確認してください。 
 
 今回は、「湘南台温泉らく」の全貌を写真とともにお伝えした。休みの日はもちろん、授業や夜遅くまでの研究・サークル活動で疲れた体を湘南台温泉で癒してみてはいかがだろうか。

SFC CLIP編集部は、続けてテクスト代表の奥畑氏に話を聞く予定だ。湘南台に温泉施設をつくるに至った経緯やそのこだわりから、湘南台のまちづくりまで……お楽しみに!!