今日、4月6日(木)、国領二郎総合政策学部長と村井純環境情報学部長にインタビューしてきました。内容はSFCの5月延期についてです。詳細は8日(金)のSFC CLIP配信に記事にするとして、最低限の情報と、感じたこと、僕のあたまんなかを先に記事にさせてもらいます。

新入生、留学生への配慮

授業5月延期の背景には、新入生と留学生への配慮があるそうです。在学生ならSFC施設の勝手がわかり、計画停電等にも対応できるでしょうが、新入生や留学生は難しいです。また、留学生のなかには「日本はやばいらしいから、4月はいけない。」という状況が多いそうです。海外の情報は、やはりめちゃくちゃなのでしょうか。日吉の授業開始も4月末と遅いのは、同様の理由があるそうです。その他にも、SFCは計画停電地区で、停電になると、電子キーが動かない、水道が止まる可能性があるなどの問題への配慮も大きいようです。



 新入生、留学生のスタートに、差があってはいけない。そういう想いが働いた授業5月延期だそうです。

SFC-SFSの安否確認には成果が

まず、亡くなった方はいない、そうです。恐らくみなさまも登録したであろう、SFC-SFSの安否確認です。9割程の回答が得られて、残りの1割の確認作業を進め、とくに「誰々の安否確認がとれない」という報告があれば、入念に確認をしていったそうです。9割程の安否確認がとれたことに対し村井先生も「SFCってやっぱすごいね。」とおっしゃっていました。



 ただもちろん直接ではなくても「被災」した方はいて、実家が流されてしまったり、あるいは両親が被災してしまった方もいるそうです。そういった方々へ、5月以降僕らは何ができるか、考えなくてはなりません。

特別な1カ月にしてほしい。5月をふつうに戻すためにも

国領先生は「勉強したい人は勉強すればいい、外にでて被災者のためになにかしたい人はするといい。とにかくそれぞれの型で、4月を別の形で活かしてほしい。」とおっしゃっていました。「色んな意味で、大きな変化がみんなに起こった。それぞれの自分の関心のある分野をどのようにいかしていくか、これからどう社会作りをしていくか。いつでもSFCがそうであったことを、今はもっと強く思っている。」と村井先生はおっしゃっていました。



 そして中でも「特別な1カ月にしてほしい。5月をふつうに戻すためにも」というフレーズが印象的でした。冷静に考えて、ただなにもしなければ5月も異常状態が続くでしょう。しかし4月を全力で「特別」にすることで、5月を少しでも早く「ふつう」に戻せるかもしれない。これは新しい発想でした。この3月11日という日は、みなの心に深く刻み込まれ、いつかこの時を振り返る時期が来るでしょう。その時SFC生なら11日のことだけではなく、「4月はどうだったか」という点でも振り返ることになります。その時、この特別な4月を後悔しないように突っ走りたいと思いました。

両学部長の発するエネルギーとSFC CLIPの存在意義

インタビュー内容とはまったく関係ないですが、やはり両学部長の発するエネルギーは凄まじかったです。今回は30分程でしたが、インタビュー終了後はあたまが一瞬真っ白になるほど疲れました。
 しかしあの「エネルギー」はおそらくこの震災時の影響も強いと感じました。11日から3週間近く、キャンパスの代表として、休みなく対応に追われていたと思います。安否確認、5月からの授業日程、キャンパス施設の安全確認などなどやるべきことを挙げだしたらきりがありません。
 そんなハードスケジュールの中、なんとか30分都合してくれたのは、「学生に伝えたい」という想いが強くあったからだと思います。今回のインタビューは両学部長が揃ってという点にこだわりがありました。その両学部長の強い意志を、エネルギーとして感じ、今いちどSFC CLIPの存在意義を考えさせられました。また8日にはこのインタビュー以外にも学内のニュースを配信していきます。けっこう毎週のことで大変ですが、SFCを学生の力で楽しくできるよう、僕らのできる何かを考えていきます。