皆さん、就職活動の進捗はいかがですか? 特に3年生の皆さんは気になることが多いはず。そこで今回はSFC CLIP編集部の4年生が集まり、就活について語り合いました! 鬼が出るか蛇が出るか? 完全匿名・本音の就活座談会の始まりです。

座談会スタート! インターンって結局どうよ?

座談会に参加してくれたCLIP4年生はひつじさん、赤ネコさん、桃色クマさん、メガネくん、透明人間さん、指人形さんの計6名。事前に彼らには「いつから就活を始めたか」と「いつ初めて内定をもらったか」を質問しました。結果は以下の通りです。

(以下敬称略)

ひつじ: みんな、3年生の夏から動いてるんだね。俺は先輩に聞いたら「やらなくていい」って言われたから、夏には何も動かなかった。

赤ネコ: 私も一応夏にはインターン行ったけど、その後1月までは就活しなかったよ。大学で忙しかったから。

桃色クマ: みんな、インターンって行ってよかったと思う?

メガネくん: というと?

桃色クマ: 自己分析書く時のネタにはできなかったし、さほど役に立たなかった気がする。まあ、業界の様子を多少知れたし、スーツにも慣れたから、全くの無駄では無かったけど…。

赤ネコ: 選考を進めたい企業のインターンなら、行く価値はあると思うよ。人事の人と仲良くなれるし社内の雰囲気も分かるから、会社の様子が分かって安心感があった。ただ、そこでの経験が他の企業での選考で生きたかと言われると…うーん。

少々悩む赤ネコ(環4) メディアセンターの3Dプリンタ製です 少々悩む赤ネコ(環4) メディアセンターの3Dプリンタ製です

赤ネコ: あ、でも研究会の他の子を見ていたら、インターン採用という枠がありそうだったよ。大手のインターンは早めに受けとくと良いんだろうなと思った。

透明人間: 自分もインターンが選考に繋がったことあるよ。秋に出版会社のインターンに応募したけど落ちたんだ。でもリクルーターから2月に連絡が来て、そこから早期面接を受けられたよ。

桃色クマ: なるほど。行きたい会社なら、インターンに応募するのは有益なのか。

指人形: 僕の場合はインターン自体も実りがあって、かつ就活でも使えたかな。

桃色クマ: へぇ、どんなインターン?

指人形: IT系のベンチャー企業で、技術職のインターンシップだね。開発の流れを一通り経験させてもらったし、いくつかの機能を作ってリリースもしたよ。開発中は基本的に隣に社員さんがいてくれて、困ったことがあればすぐに相談できたし、すごく良い経験だった。

ロクロを回す指人形(環4) 背景に写っているのは別人 ロクロを回す指人形(環4) 背景に写っているのは別人

指人形: エンジニアやデザイナーなどの職業を考えている人は、大手企業がよくやっている職業体験みたいなインターンよりも、適当なベンチャー企業で実プロダクトに触れる経験をした方が実りが大きいと個人的には思う。

どこを受ける? 会社選びのコツ

指人形: SFC生の就活の強みって何だろう?

赤ネコ: SFC生ってES強いよね。書けるエピソードがいくらでもある。他大ではそんなに自分で個人プロジェクトをそんなにやらないんだなって、改めて気づいた。

ひつじ: そうそう、やったことがたくさんあるよね。俺も大学での活動をリストにして面接の時に持っていった。デザイナー職ではよくポートフォリオ(作品集)を作るけど、デザイナーじゃなくても、学生時代の記録をまとめたポートフォリオのような物を自分で作れば良いと思う。

桃色クマ: 周りにスゴイ人が多いから謙遜する人も多いだろうけど、臆せず書いたりアピールしてほしい。たかがコレくらい…って感じても、他の大学と比べると非常に強みであることもあるし。

桃色クマ: あとは…。SFC生って、"SFC"の名前を知っている会社と相性が良い気がする。学部名を言った時に、人事の反応は「慶應なんですね」か「SFCなんですね」の2つに分かれるのよね。その時に、後者の会社の方が、SFC生の良さを理解して欲してくれている場合が多い。SFCの先輩が就職している会社を探すのも有効だと思う。

赤ネコ: 先輩といえば、みんなOBOG訪問した?

ひつじ: たくさん訪問したなぁ。今の内定先も2、3人に相談した上で面接に臨んだ。「こうやったら選考通るよ」とか教えてもらえるから、結構大事だと思う。

桃色クマ: 私は全然しなかったや。なんとなく怖かったんだよね…。正直、後悔してる。

ひつじ: OB・OGさんは意外と快く引き受けてくれるし、仮に応じない場合も無視してくれるから、個人的には精神的負担は少なかったよ。みんなガンガンOBOG訪問すると良いと思う。

グループディスカッションのアレコレ

指人形: 逆にSFC生が弱い所ってどこだろう?

ひつじ: グループディスカッション(以下、グルディス)では? 就活のグルディスと授業のグループワーク(以下、グルワ)は質が違うよね。同じように進めようとすると失敗する。

赤ネコ: そうそう、まったく違うよね。私は30分間で新しいwebサービスを提案するグルディスをやったのだけど……みんな、なぁなぁにしてとりあえず話を進めようとするのね。あ、それいいね! それいいね! しか言わないのに苛立つ。そんなので、仮に話がまとまったとして、その提案に意味があるのかって。だから私、なんでそう思うの? なんでそう思うの? って質問しまくったのよね。周りの人にすっごい嫌がられたよ(笑)

桃色クマ: 気持ちはすごくよく分かる。論理展開が緩かったり根拠が曖昧だったりすると、1回流れを崩して固め直したくなる。でも、そんなことしてたら時間が足りないし、チームメイトが理解してくれるかも分からないし。クラッシャー(=妨害行為をする学生のこと)と見なされるのが関の山。ああ、思い出しただけでイライラしてきた!

吠える桃色クマ(環4) 本人曰くグルディス突破率は0% 吠える桃色クマ(環4) 本人曰くグルディス突破率は0%

ひつじ: 俺も最初は良いアイディアを出したところが通ると思ってたんだよね。だから、話し合いの前に人事の人から情報を得ようとして積極的に話しかけていたら、グループで話し合えって注意された。で、そのグルディスで選考落ちた。

桃色クマ: グルディスって、どこを見てるんだろう…。どうやったら、グルディスを通過出来たんだろう…。

赤ネコ: たったの数十分で、その人の役割とかって理解できるの? って疑問もある。

指人形: 基本的には問題行動がないか見ているんじゃない? あとはちゃんと同世代の人の話を聞いて、場に即した発言しているか、とか。社員は学生1人1人に評価をつけていると聞いたことがあるよ。

桃色クマ: どーせ私は集団行動ができない問題児ですよーだ…。うう…。

メガネくん: あるいは、場を仕切る能力があるかどうか。だから本気で通りたかったら、自分で仕切るしかないんじゃない?

透明人間: コンサルの内定を取った知人も「ファシリテーションスキルがないと確実には勝てない」て言ってたなぁ。

透明人間(総4) 彼の姿は心の綺麗な人だけに見えるのだ 透明人間(総4) 彼の姿は心の綺麗な人だけに見えるのだ

透明人間: そういえば、コンサルを受ける人はグルディスの進め方を勉強して臨んでる人が多いとも言ってたよ。受かり方がテンプレ化されていて、いろんなサイトに載ってるんだって。

ひつじ: 勉強して型を身につけるって、まるで受験みたいだね。もしかしたら、企業には2種類あるのかもしれない。「キチンと対策をしてこい」って受験ぽい選考をするタイプと、逆にありのまま・素の本人を見て選考をするタイプが。

就活って結局なんだろう

—— 話は盛り上がり、選考制度へと波及する

ひつじ: 実は自分、面接って仕組みそのものを、あまり信用してないんだ。

メガネくん: ほうほう。

ひつじ: 面接は情報量が少ないから、やろうと思えばどこまでも誤魔化せる。日本の制度では、良くも悪くも簡単に入社できる上にクビにされづらいから、付け入るスキもあって…。会社の業種や規模に関わらず、純粋に良い人だけを取り入れるのって難しいなって。

表情を曇らせるひつじ(環4) とてもモフモフ 表情を曇らせるひつじ(環4) とてもモフモフ

桃色クマ: 確かに。じゃあ…面接じゃないとしたら?

ひつじ: 一番わかりやすいのは一緒に仕事をすることだと思うけど。

桃色クマ: SPIとかの共通テストは、面接でカバーできない部分を補ってるのだろうけど…十分とはいえないよねぇ。

指人形: 結局、共通テストって、何を計測しているんだろ?

メガネくん: 企業に対する熱意じゃない? 学歴見れば、SPIぐらいやればできるだろうってことは会社も推測できるじゃん。つまりそのレベルはやる気度なわけで。

時間かけて対策すればできるものなんだから、共通テストは「本当にその会社へ受かりたいのだったら対策してこい」っていう会社からのメッセージだと思う。僕の場合はそこまで就活に対する熱意がなくて、SPIの勉強なんかに時間を割く意義を見いだせなかった。それなら自分が必要だと思う本を読んだ方が10年後の活躍度は上がると思って。…屁理屈なんだけどね。

メガネくん(総4) 照れ笑いをする彼は非常に珍しい メガネくん(総4) 照れ笑いをする彼は非常に珍しい

透明人間: 今の内定先に行くために、わざと落ちたんでしょ?

メガネくん: そうかもね(笑)

桃色クマ: メガネくんの話を聞いて思ったのだけど…自分の信念に基づいた行動をすると、それでも認めてくれた会社に出会えるよね。だから、無理に制度に合わせすぎなくても良いのかなって。

赤ネコ: 分かる。私も、集団面接が苦手だったけど途中で対策するの辞めたもん。無理だ、絶対通らないと思って。だから集団面接が選考に無い会社に絞り始めたら、選考がグイグイ通り始めた。

ひつじ: 何が向いているかって人によって違うしね。嘘つかないで素直にやれば、自分に合う所に収まる。

指人形: じゃあ最後に、SFC生へのメッセージを一言ずつ言って終わりにしようか。

赤ネコ: 会社を選ぶ基準や就活をどう進めるかについて、絶対の正解なんてものはないんだなあと、就活が終わってからしみじみと感じました。就活の時期は一生懸命になるし、不安にもなると思うけれど、自分を大切にしてください。絶対に働きたい会社があるなら死に物狂いでぶつかるのもいいし、迷ったら少し立ち止まって休んだって、きっと大丈夫。応援しています!

桃色クマ: 積極的に頼るのが大事だと思います。例えばOBOG訪問とか友人とか、大学のシステムや就活イベントなどの組織とか。1人でやると辛いからね! 最初はこっ恥ずかしいかもしれないけど、それを乗り越えてガンガン利用することをオススメします!

ひつじ: 自分に似てる人を、ネットでも、人に聞くでもして探して、ロールモデルにしてみると良いかもしれないですね。どういう仕事に就いたか、どういう進路を選んだか参考になると思います。がんばってください!

メガネくん: 一般的な「就活」というルールに必ずしも乗る必要はないよ。実際、ぼくもそれに乗れなかったけど、なんとかなってるしね。まぁ就活なんてどうでもいいことだよ。適当にがんばれ!

透明人間: 大学もいろいろな形で就活支援をしてくれるので、積極的に利用するといいと思います。CDPオフィスでは面接の練習やES添削、筆記試験の採点をしてもらってました。

指人形: 強いて言うなら、気になる企業の採用ページだけでなく、人事部のインタビュー記事などを読むと実りがあると思います。あとはきっとなんとかなります。

以上、SFC CLIP編集部4年生による座談会でした。雑多で闇鍋のような座談会でしたが、少しでも参考になれば幸いです。就活生、ファイト!