「われわれはどこから来たのか」生命の起源に迫る美女、小林朝紀さんにインタビュー
11月も終わりに近づき、木々が美しく色づいていたキャンパスも徐々に色あせてきました。そんな中、彩り豊かに輝き続ける美女がいます。今回は、冨田勝研究会で生命の起源に迫る小林朝紀さん(環3)です。冨田研では先端生命科学や生物情報科学の研究が行われています。
――小林さんは冨田研でどのような研究をしていますか?
1年生のときは、健康機能性成分といって食物に含まれる健康維持に効果的な成分について研究していました。2年生からは、機能性RNA(遺伝子がタンパク質に翻訳されずに機能しているRNA)について研究しています。ざっくり言うと「生命の起源」ですね。
――生命の起源ですか?
はい。私は、アーキア(古細菌)という生物を研究しています。アーキアは熱水噴出孔のような極限環境にも生息しています。そのような原始の地球環境に近い環境で生きている生物は生命の起源や進化を解析するのにとてもよいモデルであると言えます。その機能性RNAのゲノム上の分布をコンピュータで解析することで、生命の起源に近いとされる種から進化的にどのような変遷を辿ったのかを知ることができます。
――生命の起源、進化。奥が深そうですね。
進化は誰もがロマンを感じるものなのではないかと思います。生命の起源を紐解いていくのは、目には見えない生命の記憶を目に見えるかたちで理解していくことなんです。「われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか」という有名な絵画がありますよね。私は「われわれはどこから来たのか」を追究しています。生命の原型や、進化の過程で獲得した機構を探り、理解することは、私たちに生きるためのヒントを与え続けてくれているのかもしれません。
――冨田研と言うと、山形県鶴岡市の鶴岡タウンキャンパス先端生命科学研究所に通っているのですか?
そうですね。と言っても、冨田研の履修システムは少し特殊です。1年生はSFCでの必修科目があるので夏休みや冬休みに行くだけでしたが、2年生では上限単位数すべてを鶴岡で履修できるので1年間ずっと滞在していました。今年は3年生で、SFCで履修しなければならない科目もあるので、基本的にはSFCにいます。それでも、少しでも長めの休みがあれば、鶴岡に行って研究しています。最近では、三田祭休みに鶴岡に行っていました。
――鶴岡での研究生活はどういうものですか?
研究に没頭する生活です。朝起きて寮を出て、研究室で研究して、寮に帰って寝る。この繰り返しです。夜中まで研究漬けの毎日でした。
――まさに研究者って感じですね。ちゃんとご飯を食べて寝ているんですか……?
寝る時間はちゃんと確保していますよ。ご飯もしっかり食べています。
――研究をしていて大変なことって何ですか?
例えば、知りたいことがあって、それを知るための方法がわからないことがよくあります。それを考えていくことが大変ですね。でも、アドバイザーの先輩や教授の方が助けて下さります。まさにそこが研究の醍醐味ですし、むしろ楽しんでいます。
――来年は4年生ですが、研究はどうしますか?
今の研究を続けていきたいと考えています。今やっている情報学的な解析で、おもしろいと思える結果が出たので、その結果を確かめるために実験をしたいと思っています。来年はずっと鶴岡で研究していると思います。
――将来はどうしようと考えていますか?
将来は研究者の道に進みたいと思っています。今年の夏休みにイギリスのケンブリッジ大学に行く機会をいただき、私の興味分野の研究をされている教授にお話を伺ったり、研究室を見せていただいたりしたんです。楽な道ではないですが、一生をかけても価値のある道であると確信しました。
――SFCではサークルに入っていますか?
茶道会に入っています。国際人としての日本人として、伝統や美しさを通して日本を知っておきたいと思ったのがきっかけです。お茶を点てていると、目の前のお道具と自分という空間があって、まっさらな状態で自分と向き合うことができます。研究が行き詰まってしまったときには、リセット効果もありますね。
――そんな美しい研究者のプライベートも気になります。小林さんの趣味は何ですか?
そうですね、映画を観ることかな。フランス映画の『アメリ』(2001年公開、パリジャンの日常を描いたヒット作)が大好きです。読書も好きですね。日本人作家だと村上春樹さんや梨木香歩さん。海外だとブラジルのパウル・コエーリョさんの本が好きです。彼の本を原文で読みたいと思ってポルトガル語を勉強しようか迷ったこともありました。
――なるほど。もしかして言語が好きなんですか?
そうなんです。中学生の頃、タイへボランティアに行ったのですが、英語が全然話せませんでした。それでも、友達は一生懸命伝えようとしてくれました。もし私が英語を話せたら、どれだけ大きいものが得られるのだろうという強い思いが生まれて、英語に夢中になりました。放課後、毎日先生のところに行って「私と英語で話してください」っていう勢いでしたね。
言語としては、今フランス語を学んでいて、ドイツ語も少し頑張りました。高校時代に語学留学でドイツに行ったのですが、それまでドイツ語を勉強したことがなかったので大変でした。私は未知の世界に飛び込むのが好きなのかもしれません。
――英語、フランス語、ドイツ語ですか。生命科学に言語とは驚きました。
大好きなことが入り口となって、その言語の世界に入っていくことが多いです。もはや言語は趣味ですね。
――さて、改めてプライベートについて聞いていきましょう。研究漬けの日々ですが、休みの日には何をしていますか?
友達と山や海に行ったり温泉に入ったりします。自然を感じられるところに行くのが好きです。
――美しさを保つ秘訣は何だと思いますか?
好きなことをやることだと思います。自分がやりたいことをやっているときって、誰でもすごく輝きますよね。
――ファッションにはこだわりはありますか?
とにかくシンプルな服が好きです。朝、その服を手に取って悩まずに着れるような服を選びます。なので、家を出る前にすごく悩むということはあまりないです。
――わかりました。それでは最後に一言お願いします。
来年からはSFCを離れ、鶴岡を拠点にして研究活動をすることになると思います。自分の好きなことに精一杯、全力を尽くして向き合ってこようと思います。
いかがでしたでしょうか。小林さんはたくさんの質問に答えてくれました。研究のこと、プライベートのこと、聞けば聞くほど、彼女の魅力に引き込まれていきます。容姿端麗、才色兼備とはまさに彼女のこと。研究に励む彼女の熱心な姿に、思わず「頑張れ!」と声援を送りたくなりますね。
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