この夏、映像編集環境であるλ18特別教室のPCが置き換えられる。SFC CLIP編集部は、新たに導入されるPCについて、湘南藤沢ITCに取材した。新しいPCはどうやら「ゴミ箱」ではないらしい。

リース契約更新 なぜ新機種なのか?

ITCによると、SFC内のあらゆる機器はリース契約で設置しており、PCなどのほとんどのクライアント端末は3年間の契約だという。リース契約が終了すれば、再リースするという選択もあるが、今回はなぜ新しい機器を導入するのだろうか。その答えには、普段学生が何気なく使っているPCに対するSFCの熱き思いがあった。

λ18は映像編集環境が整う。 λ18は映像編集環境が整う。

IT環境の整備に力を入れているSFCでは、時間の経過で古くなったPCの処理が遅いために学生がストレスを感じるような環境を提供するのはよくない、という考えがあるという。常に気持ちよく最先端のモノを使って教育・研究を滞りなくやってもらいたいという大学側の思いがあるからこそ、3年間ごとのリース契約更新時に、新しいPCに置き換えているというわけだ。

あまり利用されないλ18 必要とする授業もある

κειοの特別教室と比べ、λ18のPCは特別教室のなかでも飛び抜けて高スペックで、映像編集に適している。実のところ、λ18に置かれているPCはあまり利用されていないが、映像編集を主目的とした授業のために整備しているそうだ。授業に支障が出ないよう、最高スペックのPCが置かれている。かなり高価なため、λ18だけに絞って設置しているとのこと。なお、映像編集に適した高スペックのPCは、メディアセンターにも置かれている。

現在λ18に設置されているMac Pro 現在λ18に設置されているMac Pro

新しいPCは「ゴミ箱」ではない

気になるλ18の新しいPCは、その形状から一部で「ゴミ箱」と呼ばれている円筒形の現行「Mac Pro」ではなく「iMac Retina 5Kディスプレイモデル」が導入される。また、内蔵ディスクでは容量不足のため、ハードディスクを6台搭載した外付けドライブもあわせて導入される。
 5Kのディスプレイは、4Kサイズを原寸大で表示したまま編集できるため、4K動画の編集にも適している。私たちは恵まれたこの環境を存分に活用するチャンスがある。

気になるお値段は…?

SFC CLIP編集部の独自調査によると、今回導入される機種とHDDのストレージも含めた価格は、SFCに入学する初年度半期の学費を若干上回る程度だった(2015年現在)。λ18に置かれる新しいPCは、快適な映像編集を行える最高の環境なのだろう。
 3年前と比べ、為替レートでは円安が進行している。それにともない予算が増えるということはないため、同じ予算で購入できるモデルは以前(Mac Pro)と比べるとやや下位のものになる。しかし、CPUとGPU(グラフィックス)のスペックが底上げされる上、5Kディスプレイなど今までの映像編集環境にはなかったものが導入されることもあり、以前よりスペックが向上することは間違いない。

他の特別教室でも機器更新か

κειοの各特別教室に置かれたzmacと呼ばれる21.5インチiMacは、早くも2016年3月末に更新を検討している模様。また、λ11、21は2016年夏にあわせて更新を検討中だ。

λ18のWorkドライブ内のデータ救出は早急に! 夏休みの大部分で閉室

今回、λ18では夏休み中にPCが置き換わるが、ITCの置換工事とは別にAV設備取替工事も行われる。ITCの工事期間を含め、一部期間を除きλ18は8月6日-9月14日まで閉室となる。
 このAV設備取替工事は、λ21とκ22でも同じ期間に行われる。こちらも工事期間中は入室ができなくなるため、要注意だ。
 以上を踏まえ、毎年同様、9月12日の午前9:00-11:00、特別教室に設置されているPCのWorkドライブ(WindowsのPCはDドライブ)のデータが削除される。先行するλ18の機器置き換えの件もあり、ITCは「7月中をめどにデータを取り出してほしい」と呼びかけている。Workドライブの容量は大きいため、ITCでも保管できない。万が一、データを救出できなければ、すべて自己責任なので気をつけよう。

24時間利用できる特別教室 24時間利用できる特別教室

いつでも使える特別教室 何か忘れてはいないだろうか

24時間、好きなときに使える特別教室。夜通し残留もできる特別教室。そんな特別教室に設置された最先端のPCが自由に使えるのは、湘南藤沢ITCをはじめ、管理している方がいるからだ。私たち学生は、自室のように自分勝手に使用したり、PCの配線を外すようないたずらは絶対にしてはならない。

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