東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所(通称三崎臨海実験所)がある相模湾は、世界でも稀な豊かな生物相を示す海です。また、相模湾は深海生物が多く、奇跡の海と言われています。相模湾が奇跡の海であることに気付いたのは、明治時代のお雇い外国人でした。その中には、大森貝塚の発見で有名なエドワード・モース博士がいます。相模湾は、なぜ生物の種類が多く、深海生物が多いのか、その仕組みを解説し臨海実験所の歴史とエピソードを紹介します。

 多様な海洋生物を研究することにより、医学やバイオ産業に発展する成果が得られており、ノーベル賞を受賞した研究もたくさんあります。海の生物の研究が、なぜノーベル賞に繋がるか疑問に思われるかもしれません。いくつか例を示して、海洋生物の無限の可能性を紹介します。世界初の真珠養殖技術が三崎臨海実験所で開発されたことは意外と知られていません。ミキモトの創業者である御木本幸吉氏と、臨海実験所初代所長の箕作佳吉教授により開発されました。現在、三浦真珠を復活させることにより、森と海の環境、生態、生物、養殖、加工、製品化、品質管理、販売、観光などの海洋に関する教材を開発し、海洋を活用する次世代の人材を育成する「三浦真珠プロジェクト」が始まっています。2007年に制定された海洋基本法に基づく東京大学の取り組みについて紹介します。


■日時

2014年8月17日(日) 14:00-16:00

■会場

善行公民館ホール

■テーマ

「奇跡の海・相模湾 ―先端生命科学と医学・バイオ・海洋教育への貢献―」

■講師

赤坂甲治氏(東京大学大学院理学系研究科教授・附属臨海実験所所長)

■主催

善行雑学大学

■後援

藤沢市教育委員会   



◯お問い合わせ先

宮田英夫 TEL: 0466-82-0517

※会員以外の一般の方は資料代他として500円が必要となります。  



《次回 第184回講座のご案内》

■日時

2014年9月21日(日) 14:00-16:00

■会場

善行公民館ホール

■テーマ

「黒田官兵衛の戦時と日常」

■講師

伊藤一美氏(鎌倉考古学研究所理事)



善行雑学大学会員募集中: 何時でも会員になれます。(年齢、性別、住居地 不問)