26日(木)、秋学期始業と共に、SFC建物内の公共スペースが全面禁煙となった。この決定は、石川幹子・環境情報学部教授が委員長を務める環境委員会(2001年発足)での議論・決定、合同運営委員会での承認を経てなされたもの。事務室側はWEB、立て看板等で学生への協力を求めている。


 喫煙スペースが従来よりも大幅に削減され、分煙が徹底されたことに対し、喜びの声が挙がっている反面、喫煙者の学生からは、「食事のできる場所で喫煙できなくなったことが特に苦痛。」などといった不満も聞かれる。
 この決定に関して、小島朋之・総合政策学部長はSFC CLIPの取材に対し、以下のコメントを寄せた。

—-会議ではどのように話が進められたのですか?
[小島学部長] 禁煙場所の拡大そのものについては、大きな異論はありませんでした。問題は一つに公共利益と個人利益との関係、いま一つに火災など禁煙にともなう事故対策です。
 私も「愛煙家」の自覚はありませんが、一日ひどいときは3箱も吸い、家では大顰蹙をかっています。しかし健康被害、とくに周辺の人びとへの物理的、精神的な影響は無視してはならないでしょう。それについてはほぼ共通の認識です。しかし個人の嗜好も無視することはできません。これが禁煙を公共スペースに限った所以です。
—-学生へのメッセージをお願いします。
[小島学部長] 禁煙が隠れタバコを誘発し、火災などの事故につながることはなんとしても避けなければなりません。灰皿を建物の外に配置しますので、そこで吸ってください。

禁煙スペースが増えたことによって、歩きタバコ、隠れタバコなどが増えるのではないかと懸念する声もある。今回の実施後の喫煙状況は、学生有志団体「分煙環境改善プロジェクト(SIMP)」および事務室で定期的に観察し問題がないかチェックをを行う予定とのことだ。