「私は正しいことをしていると思っている」23日(土)に三田キャンパスにて開催された「タウンミーティングin三田祭」で、竹中平蔵経済財政政策・金融担当大臣は小泉首相が掲げる構造改革に向けての熱い思いを語った。


 このタウンミーティングは三田祭の企画として開催されたもので、会場には学生をはじめ、一般の人も多く詰め掛けた。竹中大臣が熱のこもった発言をするたび、場内は沸き、終始温かい雰囲気に包まれた。
 タウンミーティングは閣僚と国民との直接対話を目的として、小泉内閣が始めたもの。全国各地を回り、初開催からほぼ1年半たった。冒頭で竹中氏はこの小泉内閣のタウンミーティングとメールマガジンは、元は慶應義塾大学の学生のアイディアであったということを紹介した。
 今回タウンミーティングに出席したのは竹中平蔵経済財政政策・金融担当大臣と矢野哲朗外務副大臣の2人。田邊一城さん(法4)がコーディネータを勤めた。出席した閣僚2人はともに慶應義塾大学出身で、矢野副大臣は久しぶりに訪れたのか、三田キャンパスに感慨深い様子であった。一方公職につくために惜しまれながらもSFCを去った竹中大臣も、慶應義塾大学の学生と話すことが出来たことに対して、嬉しさを隠せないようすであった。
 このタウンミーティングは、参加者の質問に2人の大臣が答えていく、という形で進行され、「経済・財政・金融・外交政策」をテーマのもと、両者が丁寧に、わかりやすく質問に答えていった。
 質問は多岐にわたり、竹中大臣には「労働と雇用の問題」「産官学による連携や大学の独立行政法人化」「アジアの経済統合に向けた日本の戦略」「NPOへの寄付による免税」についての質問があった。
 矢野副大臣に対しては、「北朝鮮対策」「アジアの経済統合に向けての貿易戦略」「集団自衛権の行使」「日米関係の強化」など時事的な問題についての質問が相次いだ。中には、副大臣制度そのものについての意見を求められる場面もあった。
 竹中大臣は「タウンミーティングの利点は双方向であり、問題意識を国民とシェアできることにある」と述べた。実際にこのタウンミーティングがどのように政策に反映されているかという質問に対しては、公立高校の冷房化など、この場で提言されたものが、国会にて予算に計上されたことがあったと紹介した。
 また、金融担当大臣に着任当初、各方面からの批判が多かったことに関して「何でこんな目にあわなければならないんだろう、と思ったが、将来、必ず評価されるはずだ」と批判を突っぱねた。さらに不良債権処理を首相が丸投げしたというマスコミの指摘があることに関して、それを全面的に否定。「小泉さんは、毎日のように呼び出したり電話をしたりしてくれた。絶対に負けるなと励ましてくれた」と、マスコミによる批判報道に強く反論した。
 
 発言者の一人は「竹中大臣、愛しています!」と大臣を応援するなど、会場は小泉首相の構造改革に積極的な姿勢を見せた竹中大臣に、温かい拍手を送っていた。
 「竹中大臣は100%の気持ちでやっているか?やっているならばなぜ100%になれるのか」という質問に対しては、「100%でやっています!なぜ私がここまでできるかというと理由は3つあります。まず、私がやっていることは正しいと思っているということ、そして私は小泉さんを信じているということ、最後に日本人を信じているということです」と述べた。