16日(木)2限、Ω22で、田中康夫・長野県知事が「予算編成論」(加藤秀樹・総合政策学部客員教授担当)の授業にゲスト講師として招かれ、熱弁を振るった。加藤教授が田中氏をSFCに招くのは、今回で2回目。


 田中氏は、「私の第2期のミッションの1つは、農協や商工会議所などの硬直化した組織を溶かすこと」だと主張した上で、「『脱・ダム』宣言」や「『脱・記者クラブ』宣言」をはじめ、長野県の産業と雇用創出のための「5直し」といった、自身の改革論について、約90分間途切れることなく語り続けた。
 約150人集まった学生の中には、若干の居眠りも見かけられたものの、ほとんどの学生が田中氏の話に聞き入った。また、講演の最後には、「名刺が欲しい人は前に来て下さい」と言った田中氏のもとに、学生たちが列を作る場面も見られた。
【田中康夫(たなか・やすお)】
 1956年東京都武蔵野市で生まれる。76年、一橋大学法学部に入学し、80年「なんとなく、クリスタル」で「文芸賞」受賞。2000年10月26日、長野県知事に就任。主な著書に、「神戸震災日記」「いまどき真っ当な料理店」「憂国呆談」など多数