16日(水)18:30より、τ館森ギャラリーにて、良品計画宣伝販促室長兼キャンプ事業部長の庵豊氏の講演が行なわれた。この講演は、慶應義塾大学文化事業部が主催したもので、学生15名程が集まった。


 庵氏は、自らをひとつの生きかたのサンプルとして見て欲しいとし、自身の幅広い経験の中のエピソードとその経験からくる考えを語った。また、持参した無印良品のパンフレットを使うなどして、仕事についての考えを説明。
 約1時間ほど、庵氏の話が続いたあと、学生からの質疑応答に移った。学生から多くの質問があり、講演は22:00過ぎまで行われた。
 講演の中で、庵氏は、「今まで、趣味で仕事をしてきた。自分の好きでないことは、仕事にしたことはない。好きな仕事をする上で、不安は常識としてつきもの。また、仕事の内容は95%は、つまらない仕事だが、それは面白い仕事をする手段なのでかまわない」と自身の仕事観について語り、また、マーケティングについての質問の答えで、「マーケッターはリサーチするのではなく、仮説をたてられる人が優れたマーケッターだ。マーケティングは科学、冷静な頭で仮説をたてられることが大事」と語った。
 また、SFCについては、「SFCの理念は、時代にあったいい理念だと思う。しかし、優れた人と、できない人が2分されてしまうだろう」と語り、「これだけいい雰囲気の空間があるのだから、どこかでいい音楽が流れるスペースがあるといいだろう」とSFCへの提案をした。
 この講演の内容は、文化事業部のWEBサイトにアップされる予定。
《プロフィール紹介》
【庵豊(いおり・ゆたか)氏】
1952年東京都大田区生まれ。エレックレコード株式会社商品倉庫レコード制作AD、ワーナーパイオニアレコード株式会社邦楽制作部(現・ワーナーミュージックジャパン)ディレクターを経て、西武セゾングループ内クリエイティブエイジェンシーSPN(現・株式会社I&S)に入社。制作プロダクション西武デジタルコミュニケーションズを兼務。この頃から無印良品BGM制作やサマーキャンプ企画制作を担当、1995年に無印良品キャンプ事業企画を立ち上げ、開発部長に。1995年に株式会社良品計画に移籍、キャンプ事業部で2か所のキャンプ場経営を行う。2001年同社宣伝販促室設立に伴い販促室長になり、宣伝販促室の組織及びスタイルを構築中。現在良品計画 宣伝販促室長、キャンプ事業部長。
<文化事業部のWebより抜粋>