4日(木)からギンザ・グラフィック・ギャラリーでは佐藤雅彦研究室の展覧会が開催されている。佐藤雅彦環境情報学部教授はプランナー時代に「バザールでござーる」や「だんご三兄弟」などの作品を手がけたことで有名な、SFCの名物教授である。今回の展覧会では、数理的概念を視覚的に表現するプロジェクトの紹介が行われている。

佐藤雅彦教授は電通を経て1994年に企画事務所TOPICSを設立。99年より環境情報学部で教鞭をとっている。研究プロジェクトは数々の賞を受賞するなど、社会的な評価も高い。
 ギャラリーでは、佐藤雅彦教授が出した課題に研究生が取り組む形で「digitalとは何か?」、「木という構造」、「レイヤーによる表現」、「12cubes」、「制約のある表現」、「脳科学とアニメーション」などが展示され、来場者が興味深げに見入っていた。

今回の展覧会は1階のギャラリーを中心に、2階から地下1階を使って佐藤研の展示物が紹介されている。中には、04年度の環境情報学部で出題されたチョコレートを分割する「一対一対応」の問題も展示されていた。

また、NHK教育テレビの幼児教育番組「ピタゴラスイッチ」で使われているピタゴラ装置も展示されている。これは企画から試作、NHKでの本制作までを研究室の学生が行っているという。

今回の展覧会の特徴は、単に展示されたものを読んだり見たりするというだけでなく、実際に触れ、来場者自身が考えるという点にある。ギャラリーは11:0019:00まで開いているが、ひとつの展示物にかける時間が長いため、余裕を持って来場することをおすすめする。

また、展示の他にも、映像作品の上映も行われ、地下1階の映像特集Bでは、実際の様々な課題やワークショップを通して制作された映像を見ることができる。2階ホールでの映像特集Aでは、毎日16時から90分に渡って、ピタゴラ装置のコレクションと、NHK教育で放送された佐藤研究室の特別番組の上映が行われ、親子連れに好評を博していた。
 16日までに来場者は400人を越え、学生や親子連れの来場が多く見られるという。展覧会の開催は29日(月)までである。夏休みの思い出の一つとして、佐藤ワールドへ足を運んでみてはどうだろうか。