6日(火)から10月23日(日)まで、秋葉原の廃校となった旧千代田区立練成中学校の校舎を活用したイベント「D-秋葉原テンポラリー」が行われ、眠りについた校舎に期間限定のミュージアムが設置される。


 今回のイベントは、政策・メディア研究科の三宅理一研究室を中心とする慶應義塾大学デザイン・ミュージアム・ファクトリー・コンソーシアム(DMF)と秋葉原再開発協議会の共同で行われ、2006年春オープン予定のUDXビル内に設置される、国際的な現代デザイン施設である「D-秋葉原」に先駆けてのプレイベントとなっている。
 「D-秋葉原」とは、秋葉原駅前地区の再開発を機に、電気街からサブカルの街へという歴史を持つ秋葉原のデザインの集積をアーカイブとすると同時に、最先端のデザインを競う場を設けることによって、秋葉原を日本だけではなく世界のデザイン拠点としていくプロジェクトである。
 なお、中心となる「デザイン・ミュージアム秋葉原」は来年秋にオープンの予定で、それまでは今回のような既存の建築物を利用したイベントや、ワークショップなどを行い、既に複数の関連イベントが企画されている。
 「D-秋葉原テンポラリー」でも様々な展示が予定されており、学校施設のコンバージョンとクリエイティブ活動を融合させることにより、地域に密着したクリエイティブ活動を行うための一つの可能性を指し示すことを目的にしている。
 6日から始まる最初の展示では、「ジャン・プルーヴェ展 / 機械仕掛けのモダン・デザイン」というテーマで、鍛冶職人としてスタートしながら、ペーパーナイフから建築まで広範囲にわたってデザインのセンスを発揮したフランス人デザイナーの作品が紹介される。
 なお「D-秋葉原」プロジェクトと関連イベントの詳細は次号以降でお伝えする予定。