6日(火)からD-秋葉原テンポラリーで、ジャン・プルーヴェ展が開かれている。同展は廃校となった旧千代田区立練成中学校の校舎をそのまま利用したミュージアムとして注目を集めている。今回のジャン・プルーヴェ展の他、10月23日(日)までのD-秋葉原テンポラリーの開催期間中には様々なイベントが予定されている。

D-秋葉原テンポラリーの会場となっている旧練成中は、50年以上の歴史を持っていたが、児童数の減少による今年4月の統廃合により廃校となった。廃校時の校舎をそのまま使って今回の展示は行われており、廊下や階段といった学校の雰囲気を肌で感じることもできる。

ジャン・プルーヴェは1901年生まれのフランス人デザイナー。鍛冶職人からスタートしたプルーヴェは極めて多才であったことで知られており、デザイナーだけでなく、建築家、企業家、製作者としても高い才能を持っていた。その作品は幅広いジャンルに及んでおり、今回の展覧会では家具から建築物までが、様々な工夫をされて展示されている。

展示は校舎の1階の食堂と、地下の技術科室で行われている。食堂ではプルーヴェの作品年表、初期の様々な作品、作品のCGによる再現などが見られる他、原寸大の鉄骨架橋モデルや6×6mの小屋の実物が置かれ、実際のスケールを体感することができる。

技術科室では、特徴的な建築物の模型や、プルーヴェに関連する映像資料の上映、学校用家具の展示などが行われている。展示には練成中で実際に使用されていた机などがそのまま利用されているほか、中学生が使用していた工作機械がそのまま置かれており、展示に溶け込んでいた。

また、校舎内の至る所にアキバ犬のクリエイターズ・ドッグが置かれており、全く同じ犬が多彩にコーディネートされている様子を楽しむことができる。

会場の練成中は秋葉原の駅から歩くと、クロスフィールドと呼ばれる再開発地区や話題の電気街を抜け、10分ほどで辿り着く。周りは静かな下町風情漂う地区で、神田明神や湯島天神、アメ横も近い。電気街での買い物ついでに寄ってみてはいかがだろうか。
 なお、今後のD-秋葉原テンポラリーでの企画展として、27日(火)からの「スイス・デザイン展」、1日(土)からの「9坪ハウス展」が予定されている。また、作品解説をしながらギャラリーを回るギャラリーツアー、自ら作品作りに挑戦できるワークショップ、クリエイターズドッグのドッグショー、シンポジウムなど色々なイベントが企画されている。