8日(木)2限、τ11「リージョナル・アナトミー論I」(神保謙総合政策学部専任講師担当)にて、ジェームズ・D・ケリー在日米海軍司令官のゲスト講演が行われた。ほぼ満員となったケリー氏の講演は終了予定時刻を過ぎても聴講者との質疑応答が続けられ、白熱したものとなった。


 「キティーホークが横須賀で点検作業中は、佐世保で常に空母リンカーンが待機しているので安心して欲しい」「少なくとも自分の部下の在日アメリカ兵は全員が一人残らず、日本を守るために命を投げ出す覚悟があると約束する」と語るなど、信頼の揺らぐ在日米海軍の準備の徹底性とその誠意を訴えた。
 さらに、約50万の反対署名が集まった横須賀での原子力空母の母港化問題についても、その技術の安全性・効率性を具体的に説明するに留まらず、自らがかつて海軍パイロットとして原子爆弾投下の訓練プログラムを受けた経験などの話も交え、日本人と原子力とのかかわりについても配慮した上で理解を求めると説明した。
 また、SFC生に直接関連のある厚木基地の騒音問題については、2010年までに岩国への移転を実行予定と述べた。しかし、厚木の地元自治体も政府から騒音対策の設備予算をもらうために実は少しは騒音が欲しいという現実がある、といった当事者ならではの発言も漏らした。