8月31日(木)、鉄道・運輸機構と相模鉄道が、JR東日本の直通運転による速達性向上計画を国土交通省に申請した。申請では、毎時2-4本の直通列車の運転を見込むものの、湘南台から都心への所要時間は現行通り他路線の方が短い。


 計画は横浜市神奈川区に東海道貨物線の羽沢駅を新設して、相鉄本線の西谷駅との間に約2.7kmの連絡線を設けるもの。朝のラッシュ時で毎時4本、その他の時間帯で2-3本の運行を予定。編成は10両編成で、軌道や車両の規格が共通なので、相互の車両が乗り入れることができる。運賃は相鉄の運賃体系を基準に一定額を加える加算運賃方式で、一日約7万人の利用者を見込む。工事は今月中から始まり完成予定は2015年。
 申請の中では整備効果の例として、二俣川-新宿間で約59分から約44分の15分短縮、大和-渋谷間で約58分から約47分の11分短縮など、主要駅間の整備効果が挙げられている。乗り換えがなく、相鉄線内の各駅からの利用ならば時間短縮効果が高い。なお、JR線内での停車駅は、新川崎、武蔵小杉、西大井、大崎、恵比寿、渋谷などが予想される。
 しかし、湘南台駅-渋谷駅について約60分から約51分の9分短縮となっているが、現在でも小田急と東急田園都市線、横浜市営地下鉄と湘南新宿ラインなどを組み合わせることにより、連絡線開通後と同様の所要時間で到達できるため、2駅間の時間短縮効果は薄い。
 なお、今回の連絡線の区間に加え、新横浜を経由し日吉に繋がる連絡線も計画されている。こちらの完成はさらに4年後の2019年予定。