26日(木)-29日(日)、東京・南青山にて、展覧会「TOKYO FIBER 2007 SENSEWARE」が開催されている。様々な分野に展開し始めた繊維の可能性を見つめ直す試みで、SFCから脇田玲研究室とプロダクトデザイナー山中俊治氏との共同研究である「エフィラ」、坂茂環境情報学部教授の「感温家具」が出展されている。

坂教授の「感温家具」は、紙管で作られたベンチに、温度変化によって色が変わる素材が巻きつけられたもの。26度を越えると繊維の色が変化し、人が座った跡などが残るようになっている。
 「エフィラ」は、筒状に編まれた伸縮性の高い布の中に、12本のシリンダー・アームが放射状に配置されているロボット。布の中でアームが常時動き、それに伴い布も伸縮する。アームの先端にはタッチセンサーがあり、触れると生命体を連想させる動きを見せる。

 これは、去年の秋頃から脇田研究室のプロジェクトの一環として制作を進めてきたもの。研究室では、もともと色が変わる布「Fabcell」など、繊維を使った研究も行っていた。学生達は、山中氏のオフィスにこもって作業をする事もあったという。
 脇田玲環境情報学部准教授はSFC CLIPの取材に「布は世界的な注目を集めている素材。そのような素材をテーマとする展覧会に出展することが出来たのは、SFCのテクノロジカルデザインが認められつつあるということでは」と語った。
 この展覧会は、6月26日(火)-28日(木)にパリ巡回展を行う。そこでも同様の展示が行われるが、日本で見ることができるのは今回だけとのこと。