2008年度春学期より、デザイナーの山中俊治氏とコンセプターの坂井直樹氏がSFCの教員に就任する。それぞれの研究会も開設される予定なので、工業デザインに興味のある学生は要注目だ。


 山中俊治氏の専門はインダストリアルデザイン。1982年に東京大学工学部を卒業後、日本を代表するインダストリアルデザイナーとして活躍してきた。自動車や鉄道車両の運転台設計など多様な分野を手がけており、JR東日本のSuica導入にも携わった。研究会シラバスはまだ公開されていないが、SFCでは例年「デザイン言語」の授業でインダストリアルデザインに関する講演をおこなっており、開設予定の研究会においてもこうしたテーマが取り扱われることが予想される。
 
 一方、坂井直樹氏の専門は感性工学。京都市立芸術大学デザイン科に在学中、渡米。当時、日本で発売し好評を得たタトゥー柄を特徴としたTシャツ販売で成功する。1973年に帰国後は、自動車やコンパクトカメラの設計を手がける。近年では東芝製携帯のデザインにも携わった。自らの肩書きを「デザイナー」ではなく「コンセプター」としており、単なるデザイン作業だけでなく、その後の商業化にまで関わっている。来期の研究会では、携帯電話のユーザーインターフェイス設計等を取り扱う予定。