SFCでは語学の授業以外にも、日本語以外の言語で開講される科目が多く設定されている。その1つを履修申告した学生に対し、学事から「言語要件に関する説明が不十分だった」とし、科目の削除・追加を認める異例の措置がとられる事態が発生している。


 対象となっているのは、渡辺吉鎔総合政策学部教授担当の「地域統合論」を履修申告した学生。通常、授業が日本語以外で開講される場合には、シラバスにその旨や必要な言語資格、前提科目などが明記されるが、この科目についてそのような記述はない。
 さらに、初回授業でもはっきりとした説明が明確になされなかったため、朝鮮語での開講と知らずに履修してしまった学生が多く、これらの学生を対象に履修科目の修正が認められることとなった。
 当該の「地域統合論」を履修申告した学生は、申告を削除し、代わりに他の授業を申告することができる。しかし、授業開始から1ヶ月近く経ってしまっているため、代わりに申告した授業について、最初の数週分の授業を欠席していることになるという点までは救済されない。
 授業の履修申告をした学生の1人は、SFC CLIP編集部の取材に対して「学生の落ち度はほとんどないのに、十分な救済措置がとられず、履修申告遅刻者と同様に扱われるのは非常に不服だ。せめて当局からの履修者救済の申し入れを、代替の授業担当者に行なってほしい」と嘆いていた。