1日(木)、SFC初の宿泊型授業である「福澤諭吉と現代2」の授業がスタートした。履修者は木曜6限の「福澤諭吉と現代1」終了後、セミナーゲストハウスに会場を移し、引き続きゲストと共に福澤先生の思想と精神への理解を深めていく。「福澤諭吉と現代1」のゲストスピーカーが宿泊できる回のみ、全4回の予定で開講される。


 授業は講師・ゲストスピーカー・学生によるディスカッション形式。夕食を挟みつつ、セミナーゲストハウスで深夜まで授業を行い、一旦解散して翌金曜1限に再び集合。朝食を共にしながら議論を進めていく。
 初回授業は1日(木)から2日(金)にかけ行われ、テーマは「民の自立の精神を考える」。今回はゲストスピーカーは招かず、担当教員である清水唯一朗総合政策学部専任講師と阿川尚之総合政策学部教授兼政策・メディア研究科委員による授業となった。
 23:30頃まで議論を交わした後、翌日は8:30頃にサブウェイに集合し、1限終了時まで再びディスカッション。1日深夜は、湘南台に住んでいる学生は大学側で用意したタクシーで帰宅し、時間の都合上帰宅できない十数名が講師とともにゲストハウスに宿泊した。
 清水唯一朗総合政策学部専任講師は、宿泊を伴う授業について「教員と学生が密接に接し一つのことに協働して取り組むことができるのは、他ではみられないSFCの大きな特徴。この部分を伸ばし、さらに外部講師もいれて広がりを持たせたい」と説明。
 またゲストスピーカーには、「民の自立」という視点で議論して貰う事ができる、第一線で活躍している人々を招いている。清水専任講師は「ゲストスピーカーとしてお声がけしたどの方にもご快諾頂き、こうしたスタイルの講義への関心の高さを感じる」と語っている。
 シラバスによると次回以降のゲストスピーカーは、8日(木)に猪木武徳国際日本文化研究センター所長、1月14日に岡野光喜スルガ銀行社長がそれぞれ予定されている。残る1回のゲストは今のところ未定の模様。
 履修した学生は、SFC CLIP編集部のインタビューに対し「公と私、民と官の違いについて触れながら、民の自立について語り合え、楽しい時間を過ごせた」、「各々が自らの頭でしっかり考え、教員、学生といった身分に関係なく、福澤先生らしい自由な気風の中で議論しあえた」と感想を語り、初の宿泊型授業への満足感を示した。