義塾ソッカー部は6月29日(水)、国立競技場にて早稲田大学ア式蹴球部との第62回早慶サッカー定期戦(サッカー慶早戦)に臨み、2-1で見事逆転勝利を収めた。一昨年、去年続いて慶早戦に勝利し、初の3連勝を達成した。

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梅雨の晴れ間が覗いた6月29日の国立競技場。選手入場に続いて慶早両校の選手がセンターサークルに並び、3月11日の東日本大震災の被害者に向けて黙祷が捧げられた。

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日がまだ落ちきらない19:00にサッカー慶早戦、キックオフ。SFC生ではGK中川翔太選手(環4)、ワントップのFW大塚尚毅選手(総4)らが先発。スタメン11人中8人をSFC生で固めた。

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試合開始から義塾は積極的な攻撃を見せる。だが、敵陣内にこそ侵入するもパスが繋がらずシュートまでこぎつけることができない。

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義塾が攻めあぐねている前半6分。早稲田が左サイドにフワリと浮かせたボールを入れ、義塾の最終ラインの裏を取る。これに早稲田の左MF白井豪選手が抜け出し、そのまま義塾ゴールの右サイドネットへと突き刺した。早稲田1点先取。義塾は前半早い時間に先制を許す、厳しい展開になった。

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前半10分、早く追いつきたい義塾は右SB田中奏一選手(環4)を中心に右サイドからの攻撃を展開。しかし、クロスを入れところまではこぎつけるものの、早稲田守備陣に弾き返される。
 ボールが繋がらない義塾に対し、早稲田がリズムをつかみ始める。白井選手を中心に左サイドから攻めこみ、義塾ゴールを脅かす。

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前半23分、中盤で清水エスパルス入団が決まっているエース河井陽介選手(法4)がボールを奪い、チャンスを作るもゴールならず。

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前半25分と28分には左SB黄大城選手(総4)が左サイドをオーバーラップし攻めこむ。徐々にボールがつながりはじめ、義塾もリズムをつかみ始める。

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いいリズムをつかみ始めたにみえた義塾だが前半38分、ボランチの藤田息吹選手(法3)が2枚目のイエローカードをもらい、退場。義塾はビハインドを背負った上に数的にも不利になってしまった。

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前半44分右SB田中選手が攻め上がり、クロスを入れるととこぼれたところを日高慶太選手(総4)がシュート。これはキーパーにセーブされるも義塾はようやく初シュート。そして前半終了となった。
 サイドが変わった後半、人数的に不利な義塾は再三のピンチを招くも得点は許さない。

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耐え忍んでいた義塾にチャンスが巡ってきたのは後半8分。FW大塚選手が中盤でボールを奪い、ドリブルでゴール正面に持ち込む。こぼれたところを増田湧介選手(環1)がシュート。早稲田ゴールを割り、同点とした。

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勢いに乗る義塾は続く後半15分、右SB田中選手が右サイドを突破し、中央に放り込む。すると早稲田守備陣がクリアできず、ボールはゴール前に詰めていた黄大城選手の正面へ。ここで混戦の中、黄大城選手が落ち着いてシュートを打ち、ゴール。10人の義塾が11人の早稲田を2-1と逆転した。

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逃げきりたい義塾は後半28分MF山浦新選手(総1)に変えてDF香川佑介選手(商3)を、後半34分にはFW大塚選手を下げてMF武藤嘉紀選手(経1)をそれぞれ投入。守備に人数を回す。
 逆転を許した早稲田は攻めに転じる。受けに回った義塾は後半29分には左サイドを突破され、また31分にはFKを許す。しかし、義塾は全員が下がり、全員守備で対応。必死の防戦が続く。

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後半42分、44分には義塾GK中川選手がファインセーブ。身を呈して早稲田の猛攻を凌ぐ。

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ロスタイムは4分。4分の間に何回もピンチを招くも義塾は全員が自陣に下がり守備に徹する。そしてついになんとかしのぎ切り、ホイッスルが鳴って試合終了。史上初の慶早戦3連勝を飾った義塾イレブンは歓喜に包まれた。

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義塾イレブンと早稲田イレブンは握手を交わし、互いの健闘をたたえ合った。

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試合に引き続き閉会式が行われた。主将の笠松亮太選手(総4)は早慶戦の勝利トロフィーを受け取り、義塾イレブンに向けて高く掲げた。

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続いて、記者投票によるMVPが発表された。MVPには決勝のゴールを決めた黄大城選手が選ばれ、MVPのトロフィーが授与された。

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閉会式が終わると義塾イレブンがスタンドに向かい、若き血を歌い始めた。スタンドはそれに応え、ソッカー部とスタンドが一体となって勝利を喜んだ。

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試合を振り返るとSFC生の活躍が目立った。前述のとおり先発11人中8人がSFC生であり、2得点はどちらもSFC生が決めた。
 どのスポーツでも義塾が1つになれる慶早戦。今回は圧倒的不利な状況から逆転で早稲田を下し、多くの塾生に感動を与えた。たしかに野球の早慶戦が注目度が1番高いが、サッカーも負けていない。その証拠に今年のサッカー早慶戦は1万人以上の来場者があった。来年は史上初の4連勝がかかり、ソッカー部の伝説はまだまだ続く。これからのソッカー部の活躍に期待しよう。