義塾野球部は1日(土)-3日(月)の3日間、秋の東京六大学野球リーグ明治大学戦(慶明戦)に臨み、先週の法政大学戦と同じく1勝2敗で勝ち点を落とした。


 第1戦は1日(土)、義塾竹内大助(環3)、明治野村の先発で試合開始。先攻は明治。
 3回裏、義塾はこの回先頭バッターの9番投手の竹内大のヒットと1番辰巳智大(文3)の送りバントで1死2塁。続く2番金田将賢(法3)は倒れるものの、3番山崎錬(商3)が外角低めのストレートを左中間へ弾き返し、2塁から竹内大がホームイン。1点を先制する。
 更に4回裏1死、6番の阿加多直樹(法3)がセンターオーバーの当たりを放つと、ベースに頭から滑り込みスリーベースヒットにし、1死3塁。7番宮本真己(法4)が打撃妨害で歩き、盗塁で1死2・3塁を作る。ここで8番福富裕(商3)の当たりはセカンドへのゴロ。3塁本塁間に阿加多が挟まれるも、送球が阿加多に当たり、ボールが逸れる間にランナー生還。相手のミスから追加点を得る。
 なおも1死2・3塁のチャンスで9番竹内大。初球からスクイズを敢行するも外され、3塁ランナーがタッチアウト。打者竹内大も討ち取られ、この回の追加点は1点止まりとなった。
 4回以降、義塾はプロ注目の明治野村の前に追加点を奪えず、対する義塾先発竹内大も緩急をつけた投球を武器に明治に得点を許さない。
 再び義塾にチャンスが訪れたのは8回裏1死。4番の伊藤隼太(環4)がライト線を破る2塁打を放ち、続く神田もセンター前に運び、1死1・3塁。しかし、6番阿加多、7番宮本が倒れ追加点を入れることができない。
 9回表、竹内大は1死1・3塁、ホームランが出れば逆転というピンチを背負うも明治の代打小川を三振にとり2死1・3塁。更に続く代打、中京大中京高校の後輩である柴田をセカンドゴロに打ち取りゲームセット。この試合、ショート福富は再三の好守で竹内大を助けた。

10月1日(土) 試合開始10:03 終了12:24  観衆11,000人 勝利投手:竹内大 敗戦投手:野村

1 2 3 4 5 6 7 8 9
明治 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
慶應義塾 0 0 1 1 0 0 0 0 × 2

2日(日)の第2戦は、義塾福谷浩司(理3)、明治難波の先発で試合開始。先攻は第1戦と入れ替わって義塾。
 この日も義塾が先手を取る。2回表、先頭の伊場竜太(法4)のツーベースと阿加多の進塁打で1死3塁を作ると、ここでバッターは前日のスタメン落ちから復帰した影山史貴(総3)。内角高めの直球を強く振り抜くと白球は神宮の空を切り裂きライトスタンドへ。先制の2ランホームランで2-0。
 制球に苦しみながらも、粘りの投球を続けていた福谷だが、4回に明治打線につかまってしまう。5番阿部寿、6番武田の連打、7番川辺の送りバントで1死2・3塁を作られると、8番小林要の犠牲フライでまず1点。更に代打岡のフェンス直撃の二塁打でもう1点を返され同点に追いつかれる。
 次の1点が勝敗を大きく左右する展開に。勝ち越したい義塾は6回表3番山崎錬の四球、4番伊藤の二塁打で1死2・3塁のチャンスを作るも、明治リリーフの岡から得点が奪えない。
 逆にその裏、明治は1死から7番川辺の安打、8番小林要の送りバントで2死2塁という形を作り、打席には先程フェンス直撃の当たりを打った9番ピッチャー岡。初球の変化球を捉えられ2塁ランナーが生還。2-3と勝ち越しを許す。
 義塾打線は反撃することが出来ず、2-3のまま試合終了。明治の2年生岡が投打に活躍し、試合を決めた。勝ち点の行方は第3戦へ持ち越された。

10月2日(日) 試合開始13:45 終了16:17  観衆8,000人 勝利投手:岡 敗戦投手:福谷

1 2 3 4 5 6 7 8 9
慶應義塾 0 2 0 0 0 0 0 0 0 2
明治 0 0 0 2 0 1 0 0 × 3

どちらにとっても落とせない第3戦は、第1戦と同じく義塾竹内大と明治野村の先発で試合開始。先攻は明治。
 第1戦は明治打線を完封した竹内大だが、この試合はボールが先行する苦しい展開。2回表、5番阿部寿に四球を与えると6番竹田に安打を許す。さらにはここに右翼手伊藤のまずい守備も絡み、1死満塁。8番野村は打ち取るものの、9番小林要の押し出し死球、1番中村将の2点タイムリーで0-3。
 続く3回もピンチを招く。先頭の4番中嶋に四球を与えると送りバントで1死2塁。続く6番竹田に左中間を破られさらに1点。ここで義塾は竹内大から山形晃平(法2)へスイッチ。しかし、山形も明治打線を止められない。7番川辺は切って取るものの、8番ピッチャーの野村にタイムリーを浴び、点差は5点に。
 この日の野村を相手に5点のビハインドはとても大きいものだった。キレのあるボールに義塾打線は終始沈黙。9回に2死1・3塁のチャンスを作るものの、得点を上げることは出来なかった。終わってみれば5安打完封と野村に抑えこまれ、0-7で敗戦。義塾の1勝2敗で慶明戦の勝ち点は明治に入った。

10月3日(月) 試合開始13:01 終了15:40  観衆3,000人 勝利投手:野村 敗戦投手:竹内大

1 2 3 4 5 6 7 8 9
明治 0 3 2 0 0 0 0 1 1 7
慶應義塾 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

慶明戦を終えて、義塾は現在勝ち点1で残り2カード。最大でも勝ち点3までしか伸びないため、首位を走る明治が立教大学と東京大学のどちらかから勝ち点を挙げれば義塾の優勝の可能性は消滅してしまう。非常に厳しい状況であると言わざるを得ないだろう。
 しかし、義塾にはまだ大学野球の華、慶早戦が残されている。慶早戦での勝利を目指し、これからも義塾野球部に声援を送ろう。