6月に入り、湘南藤沢メディアセンター(以下、メディアセンター)で盗難が頻発している。昨年の盗難を受けて、メディアセンターでは館内放送やポスター掲示などで貴重品の管理に関してさらなる注意喚起を促していた。この件に関してメディアセンターの長島敏樹事務長に話を伺った。

被害の状況の詳細

 盗難が発覚しているのは11日(月)に1件、および23日(土)に3件の計4件。場所はメディアセンターの3階の南閲覧席が2件、北閲覧席が1件、2階の南閲覧席が1件。盗まれた財布のほとんどは、メディアセンター内外のあらゆる場所で、発見されている。しかし、いずれの場合も、財布の中から金品を抜かれており、被害額は5,000円から10,000円とのことだ。加えて、銀行のキャッシュカードや、図書カードまで抜かれたケースもある。すべて、被害にあった人がトイレや書架などに行くため、席を離れた隙にカバンの中から財布を抜かれたというものだ。

 被害にあった人自身が財布がなくなっていることに気づかず、外に落ちている財布を友人に拾われたことで被害に気づくケースや、財布がなくなっていることに気づいたが、どこかで落としたと勘違いしてしばらくメディアセンター内を探し回ってから「落し物が届いていないか」と申し出るケースなど、被害にあってしばらくしてから申し出があるケースが多く、有用な目撃情報などもないのが現状だ。

「自宅の居間」だと思わないで

 メディアセンターの長島事務長によると、メディアセンターではこれからも掲示物や館内放送によって、貴重品の管理に関して注意喚起を促していくとのこと。また、ノートパソコンや携帯電話が忘れ物として届くことも多く、学生は油断していると話す。「PCやカバンを放置して、周囲に誰もいないというのは、SFCではよくあること。メディアセンターを自宅の居間だと勘違いしている人が非常に多い。」と長島さんは危惧する。メディアセンターは、入館の際に学生証をタッチしてゲートを開くようになっているため、安全な空間だと思っている方が多いかもしれない。だが慶應義塾の他キャンパスでは、ノートパソコンの盗難事件も発生しているとのことだ。

 ノートパソコンを机上に放置することなど、SFCで当たり前に見られる光景が、実は大変危険だということを、今一度認識しよう。