秋の東京六大学野球リーグが8日(土)開幕し、義塾野球部は開幕戦で立教大学(以下、立教)と対戦した。8日の1回戦は主将山崎錬選手(商4)のサヨナラホームランで劇的勝利を収め、続く9日(日)の2回戦は5投手の継投で逃げ切った。この結果慶應-立教戦の勝ち点は義塾に入った。

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 先勝して迎えた9日(日)、2日連続の晴天に恵まれた明治神宮球場にて、慶應-立教の2回戦が行われた。先発は義塾・白村明弘(商3)、立教・斉藤俊介の両右腕。

 先手を取ったのは立教。1回裏の攻撃、先頭が二遊間を破るヒットで1塁に出ると、捕手の牽制悪送球と送りバントで1死3塁。続く3番松本幸一郎の内野ゴロの間に3塁走者が生還。あっさりと先制され、K0-1Rとなる。



 徐々に斉藤投手の球に慣れ、反撃したい義塾。4回表、この回先頭の4番の横尾俊建(総1)、続く阿加多直樹(法4)の連打で無死1、3塁。後続が続かず2死になるものの、8番影山史貴(総4)、9番の白村が四球を選び、押し出し。辛くも1点をもぎ取り、K1-1Rの同点となる。

 追加点を先に取ったのは立教。その裏、先頭の5番平原庸多が出ると、送りバントで確実に得点圏へ。続く7番小尾拓大がライト前へ運び、1死1、3塁とすると8番山田祐輔の併殺崩れの間に3塁走者がホームイン。K1-2Rと再びリードを許す。



 立教は攻撃の手を緩めず、義塾を引き離しにかかる。7回裏、ヒットエンドランを成功され、2死1、3塁のピンチになる。義塾はここで白村に代えて、加嶋宏毅(商1)をマウンドへ上げた。このピンチに迎える打者は立教4番加藤祥平。2球目を打たれ、ライト前に転がるかという打球を1塁手の渡邊暁眞(商3)がダイビングキャッチ。ファインプレーでピンチを無失点で切り抜ける。



 守備で流れに乗った義塾打線は8回表、先頭3番の山崎への四球、4番横尾と5番の阿加多の連続安打で無死満塁のチャンスを迎える。この場面で打席に立つのは6番の藤本知輝(環2)。初球を振り抜き、痛烈なゴロを転がすが、3塁フォースアウト。しかし1塁への送球が乱れる間に3塁ランナーがホームイン。義塾はついにK2-2Rの同点に追いつく。

 さらに7番谷田成吾(商1)の四球で再び満塁となる。ここで義塾は代打、鈴木裕司(商4)。鈴木はワンストライク、ツーボールの4球目、カウントを取りにきた直球を見逃さずに振り抜き、見事右中間を破る。走者一掃のタイムリーツーベースとなりK5-2R。



 5対2のまま9回裏。立教が最後の粘りを見せる。抑えで登板した山田貴大(環3)が先頭の代打寺田陽光に2塁打を浴びると、続く1番西藤勇人に四球を与えてしまい無死1、2塁。2番大城滉二をライトフライに打ち取るが、山田はここで降板。

 義塾はエース竹内大助(環4)をマウンドに上げる。竹内は途中から4番に入っていた中京大中京高校の後輩、岩月宥磨を打ち取り2死にするものの、続く5番平原に粘られ、押し出しの四球をもぎ取られてしまう。K5-3R。さらに6番大塚拓にセンター前へ運ばれ、K5-4R。なおも満塁。

 義塾はあとアウト1つのところで、思い切ってバッテリーごと入れ替える。投手竹内大に代えて只野尚彦(商4)、捕手阿加多に代えて黒須啓史(理4)を送った。

 一打逆転サヨナラのピンチだったが、この采配が功を奏した。只野・黒須のバッテリーは代打舟川敬文を打ち取り、ゲームセット。猛暑の中、3時間50分の死闘を制し、初戦に続いて劇的勝利を飾った。



 義塾野球部は立教との2連戦を連勝で飾り、勝ち点1点。暫定ではあるが早稲田大学と並んで1位である。次の試合は22日(土)、23日(日)、相手は法政大学である。秋学期が始まる直前ではあるが、ぜひ応援部と一丸となって応援しに行ってはいかがだろうか。今後も義塾野球部の活躍から目が離せない。