ORFの展示発表は、研究のカテゴリによってA-Eとエリア分けされていた。Cエリアに割り当てられていたのは、政策・文化・ガバナンス(国際戦略設計)。このエリアでは出展ブースが4つと他エリアよりも少なかったが、いずれも個性的なブースで注目を浴びていた。

イスラームの雰囲気が漂う奥田敦研究会


ブースC3


 Cエリアでひときわ目立っていたのは、奥田敦研究会のブース。今回は奥田敦総合政策学部教授に話を聞いた。
 一般の人が「イスラーム」という言葉を聞いて、考えるであろうイメージをそのまま再現しようと試みた。 
 来場者の反応は良く、他のブース目当てでORFに来たが、このブースに興味を持ったという方も多く、そのように興味を持った方は丁寧に話を聞いてくれるため、SFCでイスラームの研究をしているということを印象づけることができたのではないかと手ごたえを感じていると話してくれた。

ブースC2



政策過程とメディアに注目した草野厚研究会


 草野厚研究会のブースでは「国際協力から世界と日本を見る」をテーマにし、「日本の対ミャンマー外交」と「東日本大震災と福島第一原発事故における日本政府の初動対応の検証」の研究結果を発表した。草野研究会では、この二つの研究にそれぞれ5人程度のグループで取り組み、研究会で学んだ政策過程分析という考え方を使用し、客観的分析を行った。

 去年まではORFに参加していなかったため、今年が初めての参加とのこと。企業の方や福島第一原発の関係者など実際に現場を知っている方もブースに来て熱心に説明を聞いてくれ、フィードバックを得ることができ、充実しているという声が出展者から挙った。

ブースC1



今話題のTPPを扱った渡邊頼純研究会


 渡邊頼純研究会は昨年に引き続きTPPをテーマにした研究発表を行った。昨年のORFではTPPに日本が参加するメリットを中心に扱ったが、今年はTPPに関する日本での議論も進んできたことを考慮し、日本以外の国々の主張などを取り上げた。

 渡邊研究会の吉野綾さん(総3)に話を聞いたところ、今年は選挙が近いというタイミングもあり、TPPに興味を持った方が多くブースに来ていたと語った。また、パネルを使って説明していく過程で自分たちの研究を深めていくことができるようになったという成長も語ってくれた。

ブースC4



 Cエリアは、ブースが少ないながらも、常に人だかりがあった。来場者に十分なインパクトを与えることができただろう。