SFC-CNSのファイルサーバーが置き換えられ、全員が容量制限なく利用できる領域であるアーカイブサーバーが8月9日(金)17時をもって廃止されることが分かった。


 詳細は以下の通り。

・現在10GBが上限に設定されている各ユーザーの領域が40GBに拡張

・現在すべての利用者に開放されている容量制限なしのアーカイブサーバーを廃止



 アーカイブサーバー上のデータは、8月9日(金)17時をもってすべて削除される。以後アーカイブサーバーは利用できない。必要なデータはそれまでに、利用者各自でバックアップを取る必要がある。



 SFC CLIP編集部は、この件に関して湘南藤沢ITCの山方崇さんに話を聞いた。


–なぜ今回アーカイブサーバー廃止に至ったのですか



 主に、一部の利用者によって領域が占有されているためです。10TBある領域で、1人のユーザーが1TBを超える領域を利用しているケースもあります。主に映像編集で利用されているユーザーが多いようです。

 常に9割を超える領域が使用されており、新規のユーザーがファイルを置くこともままなりません。このような状態は適正ではないということで、今回の決定に至りました。


–「30日間未アクセスのファイルは削除される」という規定があることを考えると、9割以上の容量が使われているのであれば、それは活発に利用されているということではないのですか?



 利用ルールにおいて、データに30日間未アクセスで削除すると記載していますが、学期の途中で自動的に削除すると大切なファイルを削除してしまう場合もあり、現状は、アクセスがないファイルを大量に置いている利用者に個別にメールで削除してよいか確認している状態です。

 利用者から返信がないこともしばしばあり、授業で使用する映像を置いているなど、なかなか削除に踏み切ることができていませんでした。


–映像制作で大容量のファイルを扱いたいユーザーは今後どうすればいのでしょうか



 そのようなユーザーには、外付けのハードディスクを持参していただくか、各コンピューターのWorkドライブを利用してほしいと思います。Workドライブは、λ教室などを中心に、各コンピューター最大数TBの容量があり、一時的な取り込み等で使用するには十分だと考えています。アーカイブサーバーとの違いとして、こちらはそのコンピューターでしか利用できないという制限があります。

 また、今回の運用ルール変更で毎学期末に削除することになっています。なお、この削除はアーカイブサーバーと異なり自動で行われるため、メールでの事前の通知もありません。データのバックアップ等十分に注意していただく必要があります。


–夏休みにはCNSの新ファイルサーバーの移行があるそうですね



 はい。8月下旬から9月中旬にかけて土日に最大48時間程度のサービスの停止を予定しています。その際、ユーザーはCNSの端末にログインすることができなくなります。一定数のユーザーごとに、順次移行していく予定です。

 CNSで公開している個人のウェブサイトも、当該時間帯は外部から閲覧できなくなります。メールサービスで、メール転送設定されたものについては処理されますが、それ以外のメールはメンテナンス終了後に順次メールが配送されるという形になります。


–ユーザーにはどのような恩恵がありますか



 ファイルサーバーの移行に伴い、すべてのユーザーのホーム領域の容量が10GBから40GBになります。アーカイブサーバーにおいても統計を取りましたが、数TB使用している僅かなユーザーを除くと、ほとんどのユーザーはその容量で足りると分かったのです。そのため、アーカイブサーバーを利用しているユーザーの多くにもメリットがあると思います。




–実験的に新しいサービスを予定しているそうですが



 DropboxやSkydriveのような、オンラインでファイルを保存するストレージサービスがありますよね。そのようなサービスを、SFC生向けに湘南藤沢ITCで新たに立ち上げようと考えています。しばらくはデータの保証ができない実験的なサービスにはなりますが、スマートフォンや自分のノートパソコンなど、どこからでも同じデータにアクセスできる事を目指しています。



 他にも、湘南藤沢ITCでは、8月17日(土)午前にネットワーク機器の更新のためのメンテナンスを予定しているとのこと。その時間帯についても、学内のコンピューターへのログインができなくなる。

 また、夏季休暇においては無線LANの機器の置き換えが予定されているため、夏休みにキャンパスでコンピューターを利用しようとするユーザーは、湘南藤沢ITCのサイトを十分確認するなどして注意してほしい。