2014年度の大学学部学費案が発表され、授業料の1万円値上げが決まり、96万円となった。学費改定は現行のスライド制が継続して適用される。

学費の算定方法、「スライド制」とは?

 義塾ではスライド制を用いて年度ごとに学費を算定している。スライド制とは、義塾が定める特定の社会的指標の増加率をスライド率として、これに当年度の学費を掛け合わせることで学費を算出する方法のことだ。スライド率は毎年変動するため、学費は年度ごとに異なる。
2009年度以降入学者2008年度以前入学者 スライド指標スライド率(%)
授業料入学金・授業料人事院による国家公務員の給与に関する勧告によって示された国家公務員の給与の対前年度アップ率に、同じく定期昇給のアップ率分を加算したもの1.30
施設設備費施設設備費東京標準建築費および設備費(事務所-SRC-)の対前年度アップ率による1.0
実験実習費実験実習費・情報ネットワーク登録利用料消費者物価(商品・うち工業製品)の対前年度アップ率による-1.1
在籍基本料学習指導資料費消費者物価(全国総合)の対前年度アップ率による-0.3
2014年度 学費種類別の適用スライド指標とスライド率(塾第280号より)


2014年度の学費はどうなる?

 今年のスライド率は、授業料及び施設設備費に適用される指標がプラスとなり、その他はマイナスとなった。最終的な学費は、算出された数値の1万円未満を四捨五入して決定される。
 また、スライド率がマイナスとなった場合、学費は前年度と同額になる。そのため、現行の学費体系では、学費が増額することはあっても、減額することはない。
 2014年度の学費改定案では、授業料の値上げのみが変更点となる。2009年度以降入学の総合政策学部・環境情報学部・看護医療学部の学生は授業料が95万円から96万円に、2008年度以前入学の学生は授業料が97万円から98万円にそれぞれ値上げされる予定だ。
学部2013年度授業料2014年度授業料
総合政策学部・環境情報学部
(2009年度以降入学の学生)
950,000960,000
総合政策学部・環境情報学部
(2008年度以前入学の学生)
970,000980,000
看護医療学部950,000960,000
2014年度学費改定案による授業料の変更(塾第280号より)

 2008年度から2014年度の授業料の推移をグラフとして表すと以下のようになる。青線は2009年度以降に入学の総合政策学部・環境情報学部・看護医療学部、赤線は2008年度以前に入学の総合政策学部・環境情報学部を表している。なお、2008年度以前に入学の看護医療学部は、在籍者がいないため含まれていない。

授業料推移2008-2014年度の授業料の推移