22日(金)-23日(土)、今年も東京ミッドタウンにて、SFC Open Research Forum(以下ORF)が開催される。今年のテーマは「創のbazaar」。昨年の「知のbazaar」の形式を受け継ぎつつも、今年はさらに進化したORFを目指す。ORF実行委員長の飯盛義徳総合政策学部准教授に意気込みを聞いた。

–今回のテーマを「創のbazaar」とした理由はなんですか?



 「bazaar」という言葉には、色々な人々が自由で対等な交易を行えるようなプラットフォームを目指すという意味を込めています。

 昨年の「知のbazaar」では、自由な知の交易を実現することができました。ここ数年で史上最多の来場者数でしたし、ブース間の仕切りを無くしたことで、出展者同士の交流も生まれました。そして、今年はそのような交流をもとに、新しいことを「創る(はじめる)」、新しいものを「創る(つくる)」という意味を込めて、「創のbazaar」というテーマにしました。

 また、「創のbazaar」はSFC自体を表す言葉でもあります。SFCでは様々な分野の研究が行われており、それらが互いに交流し、いろいろな価値が生まれている。でも、外部の方とコラボレーションする機会というのはあまり無いため、そのきっかけを作るために2日間だけSFCが六本木に引っ越す。そんなイメージですね。

飯盛2




–ブース作りや展示のテーマ分けについては昨年を踏襲するということでしょうか?



 基本的には昨年と同様です。昨年の、仕切りを無くすという試みはとても上手くいったと思います。自由にブースを作れるようになった分、各展示者の独自性や自主性が発揮されていました。

 テーマ分けについては、外部のお客様に分かりやすいようにしています。全てバラバラに配置してしまうと、お客様がどこに行けばいいのかわからなくなってしまいますから。しかし、まとめ過ぎないようにも注意しました。特定のテーマに興味があって訪れた方にも色々な展示をみて頂きたい、という狙いから、一つの場所に固まりすぎないようにしました。


–セッションもORFの見所の一つです。今年のセッションはどのように決められたのでしょうか?



 登壇者の方々がアピールしたいこと、話したいことがあるからセッションを立ち上げているわけです。ですから、あまりこちらから口を出すようなことはしません。

 今年はとにかく、セッションの数が多い。授業に関連したものや、「日本研究プラットフォーム・ラボ」などのプロジェクトに関連したもの、世間の注目を集めているファブリケーションやデータサイエンスに関連したものなど、たくさんのセッションが行われます。これから、詳細がどんどん発表されますので、是非チェックしてみてください。


–今年のORFにどんな期待をしていますか?



 まず、SFCの面白さを外部の方にも内部の人にも知ってほしいです。ORFは1年に1度の晴れ舞台ですが、SFCでは普段も面白いことをやっています。ORFをきっかけに「SFCって面白いんだ」と思ってほしい。

 外部の方にSFCを知ってもらうことが一番の目的ですが、内部の人にも新たなSFCの可能性を知ってほしいと思います。SFCでは様々な研究が行われていて、コラボレーションの可能性に溢れています。でも、普段は隣の研究室がなにをやっているのか知る機会ってあまりないですよね。ORFでは、展示をしているSFCの学生や教員の方々にも色々なところを見て回ってもらって、SFCの可能性に気づいて欲しいです。そこから、自分の取り組む問題を解決するヒントを得てくれることを、期待しています。

飯盛2