先週の慶早戦で六大学野球秋季リーグ戦が幕を閉じた。今季は優勝こそ逃したものの、手に汗握る試合が多く、昨季から躍進した義塾野球部の奮闘ぶりを見ることができた。そこで今回は、そんな白熱した今季のリーグ戦をダイジェストで振り返る。

粘りの野球で勝利を掴んだ! 春の狩りを返した対立教大戦



 昨季のリーグでは6位中5位という、屈辱的な結果を巻き返すべく臨んだ初戦。春に負けを喫した相手だけに、勝ちを狙いたい義塾であったが、K1-9Rという惨敗に終わってしまった。
 台風により中2日を空けて行われた2回戦では、両者共にリードを譲らず、延長10回の接戦の末にK4-3Rで白星を勝ち取った。
 勝ち点への命運を握る3回戦。9回裏まで、どちらが勝利を手にするかわからない試合であったが、義塾の逆転サヨナラ振り逃げによりK3-2Rで対立教大を制した。

不得意相手を見事攻略! 義塾打線が猛威を奮った対法政大戦


 連敗を喫している法政に対し、今季こそは勝ちを奪いたい義塾。迎えた初戦は、14安打の猛攻で法政を圧倒するものの、スコアは、K3-3Hでドローに終わった。
 前戦の大量安打から一転、2回戦では守備の乱れからリズムを崩しK1-9Hという悔しい結果に終わってしまった。
 1敗1引き分けで迎えた3回戦。義塾の先発、加藤拓也(法1)の力投により法政打線を見事に抑え、K8-0Hで完封勝利を収めた。
 負ければ優勝の2文字が遠のいてしまう、是が非でも勝ちたい最終戦。投手の力投と好調打線でK5-2Hとし、9連敗を喫していた不得意相手の法政に、見事な勝利を勝ち取った。
 

ストレート勝ちの末に首位浮上! 優勝への手がかりとなった対東京大戦


 天候悪化により、予定日から1日ずれて行われた1回戦。幾度と得点のチャンスを逃すものの、先発の加藤と後を引き継ぐ白村の力投によって、東京大学を完封におさめK1-0Tで白星をつけた。
 迎えた翌日2回戦では、先発の加嶋宏毅(商2)が気迫のピッチングをみせ、ノーヒットノーランを達成。K5-0Tという文句なしの結果で対東京大戦の幕を閉じた。

昨季の覇者に負けを許す 優勝が苦しくなった対明治大戦


 勢いそのまま優勝を掴み取るため、今季最大の山場となった対明治大。リーグトップの義塾を追う明治に対し打線が振るわずK0-5Mと完封負けを喫した。
 雨天のため中1日を挟んで迎えた2回戦。負けられない戦いの中で、混戦状態へと試合をもっていくも、投手の乱れによりK2-4Mで負けを許し、明治大に首位の座を奪われてしまった。

宿敵相手に完敗 110周年の節目に負けを喫した対早稲田大戦


 優勝の可能性が消え、残す試合の勝率で順位を争う形となった慶早戦。迎えた初戦では、防御率リーグ1位という今季絶好調の有原航平を前に、義塾打線が振るわないままK0-2Wと早稲田に先勝を許してしまう。
 義塾・早稲田共に意地とプライドをかけた戦いとなった2回戦では、対東大戦でノーヒットノーランを達成した加嶋を先発に送り込むも、早稲田打線の勢いは止まらず、相手に主導権を握られたままK2-9Wという悔しい結果に終わってしまった。

baseballリーグ中4位という結果におわった義塾野球部


 リーグ戦前半の快進撃などにより大きく盛り上がった一方、後半の重要な場面で失速してしまった義塾野球部。しかし今季の試合を改めて振り返ると、数々の粘り強いプレーや劇的勝利が多くみられた。
 また、打撃成績では松本大希(環4)がリーグ中2位という結果を残すなど、個人の活躍も見受けられた。
 優勝を叶えることができなかった今季の悔しさをバネに、来年の義塾野球部の活躍と更なる躍進を期待したい。