15日(日)、慶應義塾大学辯論部藤沢会主催で、第2回福澤諭吉杯争奪全国学生辯論大会(以下、福澤杯)が行われる。会場はΩ11教室、開場は9:30の予定。入場料は無料で、Ustreamでの中継も予定されている。


 今回の福澤杯開催に当たって、藤沢会幹事長であり、大会実行委員長をつとめる島矢拓さん(環2)にお話を伺った。


弁論大会とは?

弁論島矢拓さん(環2)


— 弁論大会は、おそらく多くの人にとってなじみのないものだと思います。そもそも弁論とは何なのか教えてください。

 弁論とは、人々にむけて自分の考えを伝える、説得活動の一つです。形としては演説やスピーチを想像して頂ければ良いと思います。

— では、弁論大会ではどのようなことをするのでしょうか。

 弁論大会では、まず弁士が弁論を行い、その後聴衆からの質疑応答を受けます。弁論から質疑応答までの一連の受け答えを見て、審査員が弁士を評価し、順位が決定します。大学の弁論大会の特徴としては、弁論の最中にも聴衆から野次が飛ぶことが上げられます。

— 野次が飛ぶんですか?

 はい。野次は大会規定でも認められています。この野次を飛ばす文化は独特ですが、大変面白くもあるので、ぜひ一度大会に来て見てもらいたいです。
 普通に考えれば、野次を飛ばして弁論を妨げる行為は失礼に違いありません。しかし、聴衆側もきちんと理にかなった主張のもとで野次を飛ばす場合が多いので、罵詈雑言のような、内容のない野次はほとんどありません。他の聴衆も、弁士の主張とは異なる視点を野次によって得ることができたりします。

福澤杯の意義

弁論2


— なるほど。では、そんな弁論大会を、このSFCで開催する意図を教えてください。

 現代社会では、SNSやソーシャルメディアが普及し、パソコンなどで情報や考えを周囲に伝える手段が無数に存在します。そんな現代において、人々に直接語りかける「弁論」は、その意義を失ってしまったのでしょうか。
 そんなことはありません。私は多くの弁論を見てきましたが、弁士の声、目線、表情、身振りによって感動させられる経験を何度もしました。弁論には、人の心を揺さぶる何かがあると、私は信じています。
 SFCは、先述のような現代社会の特徴が顕著に現れている環境だと思います。そんなSFCだからこそ、人々に直接語りかけ、心を揺さぶる見事な弁論を見せてもらいたいと思い、大会を開催させていただきました。

— ありがとうございます。それでは、今回の福澤杯ではどのような人が弁論を行うのですか。

 関東圏にはいくつか、弁論部のある大学があります。それらに声をかけ、東京大学、早稲田大学、明治大学などから登壇してもらう予定です。また、当会からも2名登壇する予定です。

— 最後に、今回の福澤杯ならではの取組みを教えてください。

 福澤杯独自の取組みとしては、昨年に続き、大会の様子をUstreamで中継配信します。普段、弁論に関心のない方も、この機会に弁論大会の様子をご覧になってみてください。

昨年のUstream配信

 また、先日ミスSFCに選ばれた千葉佳織さん(総1)は、当会に所属しておりまして、福澤杯の司会を務める予定になっています。ぜひこれを機会に、弁論に関心を持って頂ければと思います。

かわいいだけじゃない! 才色兼備なミスSFC千葉佳織さんの魅力に迫る

 SFCではさまざなジャンルの活動が行われているが、壇上の人に向かって野次がとばされる環境はなかなかない。この機会に、弁論大会を一度覗いてみてはいかがだろうか。