前回のレポートでは、日本でも先日公開され、「まるで実写」と一般もとりあげられ、話題になっている映画『Final Fantasy』の話題をお届けしましたが、今回はその本家でもある、ゲーム業界の話です。


 プログラムのひとつとして行われた「Gaming Nation」というパネルディスカッションでは、ゲーム制作者の立場から将来のゲーム業界に関して興味深い議論がなされた。
 「ここ数年は(家庭用ゲーム機が出始めた)80年代のような革命が訪れる」というのが参加者の意見だ。そのカギはAI(人工知能)や、音声合の分野だという。これまでも利用されている技術ではあるが、ハードの進化により、より自然な表現が可能となる。
 また、日本で注目されている携帯電話でのゲームには、否定的な意見が多かった。アメリカでは、日本のように携帯メールが普及していないのもその原因であろうが、「あまり面白くない、VR(ヴァーチャルリアリティ)などがもっとできればいいが…」「ICQのようなショートメッセンジャーと連携できれば面白いかもしれない」などと、アメリカのゲーム開発者は乗り気では無いようだった。
 「Masters of the Game」というSIGGRAPH最大のゲームセッションでは、「Final FantasyIX」「ZELDA」と日本を代表する2つのゲームが並べて表彰された。締めくくりは、アメリカではまだ発売されていない、「Final Fantasy 10」のプレビュームービーで、会場からは割れんばかりの盛大な拍手が送られた。