今回は、マレー・インドネシア語研修特集の第3回目です。当研修は昨年からカリキュラムが一新したので、今年夏に行われた最新のプログラムに参加した学生の方にインタビューしてみました。


 カリキュラム自体に大きな変更はないようですが、新たな研修先であるマラン・クセスワラ大学はマラン市随一の施設と美しさを誇り、キャンパス内には孔雀やイグアナなど沢山の動物も住んでいるのだそうです!また、現地学生がチューターとなって町中を案内してくれたり、課外活動ではインドネシアの民族舞踊を習ったり、本国独立を経験された元残留日本兵の方の貴重な体験談も聞けたりと、他では味わえない大変充実した経験ができたようです。
 それでは、インドネシアのぬくもり溢れる、最新のホットな情報をお楽しみ下さい。

1. マレー・インドネシア語研修とはどのようなものですか?

マレー・インドネシア語研修は昨年からカリキュラムが一新され、私は今年の夏の研修に参加したのですが、スケジュールはあまり変わらず、午前中は大学での授業に参加し、午後はチューター(各研修生に対して、現地の学生が1人ついてお手伝いしてくれます)と一緒に街に出かけたり、tari(インドネシアの民族舞踊)のレッスンを受けたりしていました。
 課外授業としてtariを習ったことは、私にとって非常に有意義な体験でした。振り付けを習うというより先生の動きをよく見て真似をする、カウントを数えるのではなくガムランの音を聞いて覚えるといったやり方に初めは戸惑ってばかりでしたが、実際に身体を動かしてみることでtariの美しさを感じ取りながら、これまでに気付かなったインドネシアを自分なりに発見できたような気がします。
 チューターと2人で街に出掛けると、インドネシアの現地の人々の間に潜り込んだような感じがするので、とても好きでした。また、ホームステイを通して実際のインドネシアの家庭の暮らしを短期間とはいえ体験したことで、単に語学を勉強しているだけでは決して得られなかったであろう多くのことを学びました。研修では何より、現地の人たちと混じっての生活になるので、一人で旅行をした場合よりもずっと、視野と活動の幅が広がります。私の場合は、研修を通して、インドネシアの人々の温かさを何より強く感じることができました。

2. 当研修のカリキュラムが改訂されたそうですが、どこがどう変わってよくなったのか、また、今までの研修にはなかった新しい特徴などがありましたら教えて下さい。


 私の行ったマラン市では、今回からこれまでのムルデカ大学に代わってマラン・クセスワラ経済大学とマラン国立大学の協力の下で研修が行われるようになりました。研修開催地であるマラン・クセスワラ大学は、マラン随一の施設整備とキャンパスの綺麗さを自負するだけあり、大学内はまるで公園のように美しく本当に気持ち良くのびのびと過ごせました。構内に孔雀やイグアナ、シカなど様々な動物がいたことには、さすがに驚かされました!
 プログラム全体をまとめているのは、以前SFCでインドネシア語を教えられていたスヨト先生です。スヨト先生をはじめ、スタッフ全員の顔が見え、終わりの方にはほとんどのみんなと仲良くなれてしまうほどにアットホームな雰囲気のプログラムでした。

3. 研修中の心に残ったエピソードなど


 数年前に映画「ムルデカ」が発表され日本でも話題を呼びましたが、今回の滞在中にある一人の元残留日本兵の方にお会いし、大戦後インドネシアに留まり本国独立をも体験された際の貴重なお話を伺う機会がありました。年齢を忘れさせるほどにしっかりした口調で語られたのが、とても印象的でした。こういったお話を直接聞ける機会がどんどん少なくなっている中で、インドネシアと日本の過去の歴史を振り返り、もう一度考え直す良いきっかけになったと思っています。

4. 改善してほしい点など。

プログラムに関する事前情報が得られにくく少々不安だったので、語学科でもっと情報を提供してくれるとよかったと思います。また、SFCの単位に換算されるようになれば、もっと参加しやすくなるのではないでしょうか。

5. その他、コメントがありましたらお願いします。

研修中は、現地大学側が用意してくれるプログラムのスタッフやチューター、宿泊先ではホストファミリーなど、多くの方々が気を配ってくれると思います。ですから、こちら側から彼らに働きかければかけるだけ、相手も答えてくれるし、それだけどんどんコミュニケーションを深めることができます。インドネシアの人々は本当に温かい人が多いので、遠慮しすぎず、思い切って積極的に動くといいと思います。インターアクションの数だけ、きっと、彼らのことを好きになっていくはずですよ!