自転車がなくなった経験はありますか? これを書いている僕は3回。この連載を読めば自転車の盗難に遭わないようになります!


 届出があっただけで年間70万件の自転車盗難、これに自転車の防犯登録の控えをなくして届出を出さない件数も考慮すると相当の件数が起こっている。なぜ、こんなにも多くの件数が発生しているのか?理由のひとつには、盗難犯が藤沢北警察の担当者は、「自転車盗難の犯人には罪の意識がない。え、こんな人がというような普通の人が罪を犯している」とコメントしていた。ちょっと借りるだけ、というような軽い気持ちで自転車盗難が行われている。自転車盗難件数は平成元年からほとんど横ばいを続けており、件数は減らない。最近は、鍵を抜くと自転車の車輪が回らないといった盗難防止機能を加えた自転車を売り出すなどメーカー側も対策を進めてきているが、まだまだ対策が甘い。なんでこんなものが商品化されたのかと首をかしげるような鍵も未だに多く販売されている。

ダブル・ロックの必要性

自転車盗難には、盗られる側の対策がとても重要だ。自転車には前輪に付ける前鍵、後輪に付けるリング状の鍵、チェーン錠が主に使われている。この中で最も簡単に開けられるのは前鍵で、あるものの部品で簡単に開錠してしまう。僕は小学生のとき学校帰りにこれで友達と自転車の鍵を開けて歩いたような…。こんなに簡単に開いてしまうのに前鍵は安価なため、多くの人が使用している。後輪の鍵も、金鋸で切断することができ、これも慣れれば2分くらいで切れてしまう。今後のメーカー側の工夫に期待したいところである。
 鍵について藤沢北警察署は「ダブルロック」を推奨している。これは、特殊な鍵のことではなく、鍵を2つつけることだ。具体的には前輪用の前鍵や後輪用のリング状の鍵、チェーンロックなどを併用する。特に、チェーンロックは内部に多数のワイヤーが入っている事でペンチでも切断するのに時間が掛かり効果的とのこと。鍵を複数併用することで、鍵を壊す(あるいははずす)のに時間がかかるようになるので、窃盗に対する心理的ハードルになる。

防犯登録は義務

自転車を購入すると防犯登録が販売者に法律で義務づけられている。しかし、罰則がないため、廉価な自転車を大型販売店で購入すると省略されてしまうことがある。警察の話では、自転車を回収しても連絡先が分らないことが多いそうで、転ばぬ先の杖として加入しておいた方がいい。
 また、自転車を譲ってもらうなどしたときには防犯登録はやり直さなければならない。登録してある使用者名が使用者以外のものであった場合、窃盗の疑いをかけられる可能性があるので注意されたい。
 SFCの駐輪場を見回すと、大切にされている自転車はちょっと他とは違うようにとめてあったりとそれなりに気をつかってあるケースが多い。いま日本では数千円で自転車が売られているから放置して撤去されても、面倒だから取りに行かないで新しいのを買うということがよくある。撤去を覚悟で駅前に放置する。メディアセンターの傘盗難もそうだけれど、物を買う責任、所有する責任をもう一度考えてみたい。
「SFCを、自転車を、もっと楽しく」 サイクルK
(環境4年 松本賢二郎)