フジテレビで毎週月曜夜7時から放送されている番組「交通バラエティ日本の歩き方」をご存知だろうか?「交通」を日常の問題、あるいは社会問題としてさまざまな角度から取り上げて、情報を提供したり、一般の意見を集めたりして、バラエティながら教育的でためになる番組である。これは今までにないタイプの番組ではないだろうか。NHKなどでは、こういった社会問題を取り上げて民間の目で検証するタイプの番組が多く、現在も「難問解決!ご近所の底力」(NHK総合毎週木曜日夜9時15分から)などの番組で、ごみ問題、騒音問題、交通問題と、日常生活に関わる問題が取り上げられている。しかしながら、民放の、しかも夜7時というゴールデンタイムに、「交通」限定の番組が放送されるのは、今まではあまりなかったことではないだろうか。交通に対する、一般、国民の関心が高まってきている証ともいえるかもしれない。


 上に紹介した2つの番組では、自転車に関わる問題も取り上げられている。違法駐輪、駐輪場問題、安全な自転車の走行についてなど、さまざまな視点から取り上げられている。自転車を使っているひとなら、日々感じていることと思うが、日本の交通では、自転車は「無視されている」あるいは「虐げられている」存在である。歩道を走行すれば歩行者に怖がられ、車道を走行すれば自動車に邪魔にされる。自転車をとめる場所が少ないために仕方なく違法駐輪しなければならない状況があったり、駐輪場のトラブルに巻き込まれたりする。走行帯の問題を含めて自転車に関する交通法規にはあいまいなところが多く、それが事故などの危険を招いている実情もあるだろう。
 また「自動車優先」の交通が、環境に悪影響を及ぼすなどの問題が指摘されていることは、今や常識であろう。これらの日本の交通に関わる問題を是正するものとして、昨今注目されているのが"エコサイクルシティ"である。
 "エコサイクルシティ"とは、「都市内交通の一つとして、環境にやさしい自転車を、歩行者や自動車と調和させながら、安全・快適に利用できる道路環境を持つ都市」(国土交通省HPから引用)のことである。国土交通省の行なっている自転車施策の方針のひとつとして進められている取り組みである。駐輪場や自転車専用道路を整備したり、国民の自転車に対する考え方を変えていくことで、自転車にとって快適な都市空間を目指している。このエコサイクルシティのモデル都市として、現在、全国で19の自治体が自転車利用環境整備に取り組んでいる。
 自転車の利用を促進することは、政府も「地球温暖化対策推進大綱」の中に位置づけており、民間でも自転車の利用環境について考える市民団体の活動が活発になってきており、自転車利用者にとっては良い方向に社会が動き始めているといえるかもしれない。
 
 TVで、民間で、政府レベルで、交通、自転車問題が静かブームになってきている(らしい)今、「自転車」「交通」を身近な問題として一考してみてはいかが?

(文責:総合政策学部3年 松田麻希)
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