現在日本では自転車に関する問題が山積しています。違法駐輪には何処の自治体も頭を抱えていますし、それに伴う放置自転車の処理も限界に来ています。なぜこのようなことになっているのでしょうか。
 先日茅ヶ崎市で市民フォーラムが行われました。これは茅ヶ崎市が策定した「茅ヶ崎自転車プラン」のキックオフイベントとして企画されたもので、サイクルKも実行委員として運営に参加させていただきました。このイベントの根本理念は「自転車って素晴しい!」。自転車が活発に使われている茅ヶ崎で、更に自転車の良さを再認識してもらおう、と設定されたテーマです。


 今回のフォーラムの中でこのテーマを最も良く象徴する企画として、町の自転車屋さんによる無料点検サービスが挙げられるでしょう。普段何気なく乗っている自転車をこの機会に自転車屋さんに改めて点検・整備してもらおうという企画です。これは実行委員の一人が、自分の自転車を自転車屋さんに整備してもらったら驚くほど乗り易くなった、という体験談が元に、他の自転車ユーザーにもこの感動を味わってもらおうと企画されたものです。このねらい通り、多くの方が自分の自転車を整備してもらい、乗り易くなった自転車に乗ってみて、改めて自分の自転車を見直してもらえたようです。
 現在の自転車に関する様々な問題の根本には「自転車に対する無関心」があるのではないでしょうか。つまり、自転車は買って乗ったきり、調子が悪くなったら買い換える、もしかしたらその前に駐輪場に置きっぱなしにして回収されてしまっているかもしれません。
 一昔前には自転車はもっと大切にされていたはずです。更にさかのぼれば、自転車は一家に一台、子供もお父さんから借りた大人用の自転車に「三角乗り」していた時代もあったわけです。しかし現在では、自転車は量販店で大量に安売りされるようになりました。一万円札一枚でお釣りがくるものもあるほどです。このように自転車が安く、簡単に手に入ってしまう状況が、自転車の消耗品化、さらには自転車に対する無関心を引き起こしているのではないでしょうか。さらに、そういった安い値段で売られている自転車は決して長持ちしないことも付け加えねばなりません。「安かろう、悪かろう」の論理が当てはまるわけです。
 確かに安い自転車は魅力的です。しかし、高い自転車と安い自転車の違いは値段以上のものです。乗り心地や耐久性、どれをとってもやはり違います。今度自転車を買い換えるときは、思い切ってちょっといい自転車を買ってみませんか?きっと愛着も湧きますし、無意識に大切に乗るようになりますよ。そしてみんなが自分の自転車に愛着を持てば、現在の自転車を取り巻く状況も、少しは改善するのではないでしょうか。
 市民フォーラム当日の様子は以下のページからも見ることが出来ます!!

(文責:環境情報学部3年 大川紘生)
 サイクルKは現在、湘南台駐輪場改善プロジェクト、SFC生向けにレンタサイクル、看護医療学部と本館側間のサイクルシェアリングなどを進めています。詳しくはサイクルKウェブサイト(http://www.rentalcycle.com/)をご覧ください 。皆さんのご協力も大歓迎です。
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