第1回バリアフリースポーツ交流会が、13日(土)13時からSFC体育館アリーナにて開かれる。このイベントは、学生・一般市民・藤沢市・大学がひとつになって、スポーツを通して交流を深め、誰もが一緒になって楽しめるスポーツ・コミュニティの実現を目指し、それぞれがそれぞれの立場から、メリットを得ようという「SFC市民スポーツ大学構想」に基づいて行われるものである。


 今回のProject CLIPでは佐々木三男研究会SFC市民スポーツ大学プロジェクトのメンバーである池田祥子さん(総4)・岡田真理紗さん(総4)そして、佐々木三男環境情報学部教授に話を伺った。
—今回のイベントはどのようなメンバーが集まって企画されたのですか?
 佐々木三男研究会の学生をはじめ、20人ほどの人数がMLに登録し活動しています。               
—このイベントをはじめたきっかけは?
 昨年度、藤沢市の財団のほうから、大学と生涯スポーツの事業をやっていて話をもらいました。昨年の2月3月ぐらいから学生がやろうと集まって、大学と財団と協力して今回のイベントをやろうというのが、はじまりのきっかけでした。既に行われていた、ローリングバレーの大会の参加メンバーも固定してきたので、新しい風を入れよう若い層を入れようという感じで大学生が参加して、大学主催でやろうということになりました。
—現時点の学内、学外への広報活動は?
 学内ではポスターを張り出したり、関心を持ってくれる人が多そうな看護医療学部で授業のときに、メンバー募集の意味も込めて宣伝したりしています。学外へは、藤沢市内の駅・公民館・児童館などにポスターを貼らせていただき、ビラも置いていただいています。今後は10日に、市の記者クラブにて記者会見をする予定です。さらに地元メディアにも足を運ぼうと思っています。
—ローリングバレーを今回行う競技に選んだ理由は?
 いろいろなニュー・スポーツがたくさんあるのですが、きっかけともかかわるのですが、ローリングバレーの大会自体が、藤沢市主催で既に3回ほど行われていて、また、実際競技を行う際に、普通のバレーボールとささほど変わらず用意でき、コート上では健常者と障害者が一緒になってできるスポーツである、というのが主な理由です。
—プロジェクトを進めていくなかでの苦労は?
 かなり大変なことばっかりです。いかにして仕事をメンバーに振り分けるかだったり、普段学校内に車が入ってこられないのですが、入れてもらえるように事務に交渉しにいったり、また周知活動も大変。でも大変ななかでも、みんなが一生懸命であるのが伝わってきて良い雰囲気です。そういった中で、車椅子の方などが体育館の2階にあがるにはリフトが必要なのですが、そのリフトが実はSFC建設当初から設置されていたことを知るなど、やってみて初めて分かったことが多くありました。
—実際にローリングバレーをやってみた感想は?
 思っていた以上に難しくて、白熱して、楽しかったです。とりあえず参加してほしいです。障害者スポーツというと自分に関係ないのかなと思ったりしてしまうけれど、練習しない自分よりもずっと練習している障害者のほうが、やはり上手だったりします。
—開催されるイベントへ向けては?
 こういったイベントを行うことで大学としても、地域に開かれた大学ということになるのであれば、将来的に大学の授業として認められ、そして認知度もあがれば、一般にも知れ渡らせることが出来ると思います。大学生は狭いコミュニティに所属しがち、こういったイベントに参加して、ひきこもらず外にでることで、SFC生に対して、良い影響を与えることが出来ると思います。
 
 参加していただく学生・財団・一般市民にもそれぞれメリットのある大会に出来たらいいなと思っています。そして、今後は、今までは、大会をやっては終わって、やっては終わってしまっていましたが、次の大会をより良くしようということで、評価・分析のアンケートを実施し継続的に活動できるようしていきたいです。
—佐々木三男教授からコメントをお願いします。
 「今回行われるイベントは、ネットでできる広報であるとか、SFCだからこそできる活動です。こういったイベントを開くためのノウハウなどは自分たちだけで持つのではなく、今後、同じようなことを行おうとする他の団体にも提供できます。これまでも、地域密着スポーツという意味で、公開講座を行いましたが応募者はゼロでした。その後も実技を含めた講座は少し人が集まりましたが、どうしても教員主導になってしまいます。しかし今回1年かけて、構想に池田さんが食いついてきて、学生が主導でプロジェクトとしてはじめられました。学生たちが、一気にがんばったからこういうものができあがったと思います。学生はパワーがあると思って感謝しています」