9月入学の出願受付が目前に迫っている。そろそろ書類の清書を始めている受験生も多いのではないだろうか。また、すでに来年度の4月入学へ向けた書類の準備を始めている受験生もいるだろう。今回は9月入学で合格したKくんと、4月入学の1期をA方式で合格したTさん、そしてCLIP編集委員2名を交えた座談会の模様をお届けする。


<座談会出席メンバー>
AO入試9月入学:N.K. (K)
AO入試4月入学:K.T. (T)
CLIP編集委員:山本恵太
CLIP編集委員:伊藤可久
山本 : 学部と出身、入学時期を教えてください。
T : 環境情報学部で千葉市立千葉高出身、今年4月入学で1期A方式です。
K : 総合政策学部で高知学芸高出身、2004年の9月入学です。
山本 : SFCのことを知ったのはいつですか?
T : 昨年の6月くらいです。それまで推薦の指定校で慶應の理工学部に行こうと思っていました。だけど、SFCを見つけて、どう見てもカリキュラムが、SFCの方が楽しそうだったんです。
山本 : ですよね。
T : で、一大決心をして、指定校推薦は蹴りますとか言って…。
K : 私は問い合わせを始めてからなので、5月かな?
山本 : その問い合わせをしようと思ったのはどうしてですか?
K : 最初は慶應大学に興味があって、慶應大学にはAO入試ってものがあるって事を知って問い合わせをしたんです。SFCを意識し始めたのは要項を取り寄せてからですね。慶應のHPで色々調べているときに、慶應の中でもいい意味で特殊、という印象を受けました。
T : 私も慶應を調べていて、SFCを見つけました。
伊藤 : 山本くんはいつ知ったの?
山本 : 僕が知ったのは、慶應の法学部を受ける3日くらい前にこう、ぺらぺら慶應のパンフレットをめくってたら、SFCっていうのが書いてあったのを暇つぶしに読んでたんです。見てみたら、これは凄いと。その時にSFC来たくなって、9月入学やってるっていうのを知ったから、とりあえず全部落ちていいかなと思っていて、実はその時点でAOの用意を始めてたりしてましたね。
山本 : オープンキャンパスに来たことはありますか?
K : ないですね。遠いですから(笑)。
T : 私は7月のオープンキャンパスに来ました。冨田勝先生が講義するので、それを聞きに来ようと思って来ました。そして、先生の熱さに惚れて、私はここに来ようと決めました。そこからAOをやろうと思いました。
山本 : キャンパスの雰囲気はどうでした?
T : 凄い田舎だなとは思いました。でも、綺麗だなとも思いました。
山本 : AO入試を受けたのはなぜですか?
K : 最初のキッカケというのは、慶應で半年浪人しただけで受けられる学部がある、という情報だけがあってこの機会を逃すのは…、という感じで受けました。
山本 : Tさんは4月入学ですが、一般入試を受けるつもりはなかったのですか?
T : 一般のつもりもありましたが、 AOで他大学も結構受けてましたので、まずAOに出願しました。
山本 : 準備を始めたのはいつ頃ですか?
T : 去年は9月の初め頃が提出だったんですが、8月の半ば頃ですね。
山本 : 提出まで1ヵ月切ってたんですね。
T : 切ってましたね。結構、一杯一杯でした。
K : 書類の作成自体を始めたのは、ちょうど6月の上旬ですね。ただ、書類自体を書いたのはその時期ですが、書いた内容は高校の時から考えてたものです。
山本 : では2人とも、短い時間で書いたんですね。
K・T : 短いですね。
山本 : 志願者評価書(1)は誰に書いてもらいました?
K : 高校の担任の先生と部活の顧問の先生です。高校時代、茶道部に属してて、部長をやってたんで、その顧問の先生に書いてもらいました。
山本 : そのときはどうやって頼んだのですか?
K:まず「こういう試験があって受けたいんです」って言ったら「キミ、浪人しよってこの時期だし、まだ気合が入ってないのはわかるけんど、まずいんじゃない?」と、跳ね返されそうになったんですけど、どうかお願いしますと頼み込んだら、高校時代からキミのことはよく知ってるから、と引き受けてくださいました。
山本 : Tさんは?
T : 私はスーパーサイエンスハイスクール(
2・以下SSH)っていうのをやっていたのですが、そこで知り合った放射線医学研究所というところの研究者の所長さんみたいな方に、書いてもらって…。
山本 : どうやって頼んだんですか?
T : 私がその学会でプレゼンをしたんです。そのお礼のような感じで、快く引き受けてくれました。
山本 : それは、下書きとか用意しなかったんですか?
T : ええ、そのまま書いてもらいました。あとは、SSHの主任の先生にも書いてもらいました。
山本 : 提出書類は担任の先生に見てもらったりしました?
T : SSHの人に見てもらいました。全部で2kgぐらい出したので、封筒に満杯でしたね。 SSHで色んな所に行ったのですが、研修旅行に行く度にレポートを書いていたので、そのレポートと課題研究の研究論文など色々です。
K : 私は何も見てもらっていないです。面接の練習とかは親に付き合ってもらいました。というのも、浪人生で予備校生だから高校にも属していないし、予備校の先生にはここを受験するってことを話したら、止められそうだったので、黙って受けました。そうなったら自分の親にプレゼンを聞いてもらうとか、そのようにするしかなかったですね。
山本 : 1人でやる上で、書き方など迷いはありませんでしたか?
K : ありましたが…。現役の時に別の試験で似たような対策を結構やっていたので。だから、その経験を利用したりしてやりましたね。
山本 : AOの準備をしてるとき、何か知りたいと思ったことはありました?
K : フリースペースですね。私は写真2枚張ってごまかしました。茶道部だったらお茶会に出かけたり、その自分の高校での練習風景の写真を普段から撮っていたので、2枚貼ってこれはどういう写真という説明をつけました。
山本 : 提出した書類の中で、これは人と違うこと書いたな思うところはありますか?
T : びっくりされたのは、影響を受けたものを書けっというところです。ドラえもんと書いたんです。そうしたら、面接でなぜドラえもんなのって聞かれました。
山本 : どのように答えたんですか?
T : ドラえもんっていろんな発明するじゃないですか。人が思いつかないような道具を出したり。でもそれって実はすごいことで、それを人が考えてて、だから私も将来は、ドラえもんのような柔軟な発想力の持てる研究者になりたいと言ったら、「おーすごい」っと言われました。
T : Kくんは、影響を受けたものを書く欄に何を書いたんですか?
K : ほんとありがちですが、プロジェクトXです。あと茶道の作法を漫画形式で書いた本があって、それがたまたま慶應大学の漫画クラブが書いてた本だったので、それに引っかけて書きました。
山本 : 志望理由書にはどのようなことを書きました?
T : 志望理由書はですね、けっこう特殊なんです。今は201X年で、そこから過去を振り返る感じで、過去の私は高校時代をこういう風に過ごし、大学時代はこういう風に過ごし、今は癌の研究者としてばりばり働いてますよ、という感じで書きました。
山本 : え!?このようなことがしたいという感じではなく、物語り風に書いたのですか?
T : そうです。
山本 : それは初めて聞きました。そういう書き方もあるんですね。(志望理由書を見ながら)「今、201X年である」っていうところから始まってる!凄いですね。
T : それに、志望理由を絡めて書きました。SFCのテーマが未来からの留学生じゃないですか。だから、自分はもう未来にいてっていうそういう設定にしました。
(写真は関係者様からの依頼により削除させていただきました)
山本 : 書類は封筒で送ったんですか?
K : 学校側の所定の封筒で送りました。
山本 : 書類を作る上で参考にしたものはありましたか?
K : ネットとか、あと本も参考にしました。
山本 : 書類作成のテクニックなことは参考にしました?
K : 全然なしです。
T : 私もなしで、受かりました。私は、SFCが求めている学生像を知りたいから「未来を創る大学」っていう3000円以上する分厚いのは買いましたよ。
山本 : あ…。僕も買っちゃいました。
T : で、あとは別に見ませんでした。人と同じだとか、形式にはまったものだと、ここは取ってくれないと思ったんです。
K : そうそう。
T : SFCのAO入試はオリジナリティーが大事だと思います。
山本 : 誰かに添削してもらったりとかはしなかったんですか?
K : 全部自分で考えました。
山本 : えー、そうなんですか。そこが合否の差なんですかねぇ。
T : ネットで調べました?
山本 : すごく調べました(笑)。
K : 書き方を調べたってことですか?
山本 : SFC生のブログとか、AOで受かった人のブログとかあったので。そういうのを見たりしましたよ。

T : ところで、1.5年生って浪人になるんですか?
山本 : どうなんだろう?微妙ですよね。
伊藤 : でも半浪ですよね?
K : 半浪です。
T : 別にいいですよね、その「半」ってとこ強調しなくても(笑)。
K : ですよね。
山本 : だけど、年度的には浪人じゃないんですよね。
K : そうなんですよ。
山本 : 9月入学は一応、4月に入学した人と同じ年度の入学になるから。だって慶應NY高から来る人はそうなりますもんね。だから、そういう意味では浪人ではないんですね。
伊藤 : 今年の一般で落ちて9月入学しようと思う読者もいるはずですよね。
山本 : 僕もそうでしたからね。みなさん、まだチャンスは残されています。がんばれ。

次週はAO入試座談会の面接編をお届けします。
1
AO入試の出願には志願者を客観的に知る2名が書いた志願者評価書の提出が求められる。
2
「スーパーサイエンスハイスクール」について:http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/14/04/020416.htm