第2回目となる今回は、バイオキャンパーが住んでいる宿泊棟にお邪魔して生活の様子をレポートします。また、TTCKで「オイル生産藻」の研究を行っている学生に突撃インタビューを行い、研究について伺ってきました。

バイオキャンパーの生活

鶴岡公園内には慶應が所有する4つの宿泊棟があり、そのうちの2つがバイオキャンパー用として、残りの2つが留学生用として使用されています。写真の左側2つがバイオキャンパーの住んでいる施設で、一番右端は他大学の宿泊施設です。今回は写真の一番左の棟に伺いました。

中に入ってみると、まず玄関でカードキーによる自動ロックに驚かされます(締め出されて困るバイオキャンパーもいます)。室内は吹き抜けの高い天井に、8人分の大きなテーブルととても開放感のある共同スペースが特徴的でした。さらに一番奥には共同のキッチンがあり、たくさんの食器が山積みされていて、生活感があふれていました。また、洗濯機も共同となっており、2階に2つの洗濯機と乾燥機があります。そして肝心の個室ですが、なんとユニットバスつきの8畳部屋に、さらにベッドも本棚もクローゼットも! 思わず写真を撮らせていただきました。

こちらは1階の個室です。ちなみに、2階はさらに天井が高く天窓もあり、とても開放感のあるお部屋となっております。ちょっとした冷蔵庫もあり、バイオキャンパーは服と勉強道具さえ持ってくれば生活できてしまいます。普段は食事と一部の日用品を買えばいいくらいで、大変リーズナブルな生活がおくれます。
 そして、ちょうどこの日は誕生日会を行っていました!

手作りのガトーショコラをみんなで美味しく頂いていました(私も頂いてきました)。 バイオキャンパーの誕生日会は月1ペースで開催されます。とても和気あいあいとした雰囲気で、私も一緒に生活したいと思いました。

インタビュー

今回は、オイル生産藻の研究を行っている、新川はるかさん(環3)に直撃インタビューを行いました。
1.どうして、この研究グループに入ったのですか?
 高校時代から環境問題に興味があり、冨田研で研究をしたいと考えていました。
2.この研究グループについて詳しく教えてください。
 3-4年前に発足した新しい研究グループです。現在の人数は研究員さん3人と学部生3人です。学部1年生からでも研究できます。最近では、高校生が職場体験として研究をしに来ています。
3.どういった研究を行っていますか?
 自動車の燃料をつくる藻の研究をしています。具体的には、
・油を作る藻を自然界から採取すること
・藻が油を作るメカニズムの解明のための物質測定
・藻からできた油量の測定
・油を作りやすい藻の分類と系統の解析
・油を大量に作る藻を突然変異させて作ること
この5点を、私を含め3人の学生で行っています。
 自然界からの藻の採取については、皆さんも知っているガリバー池(通称・鴨池)をはじめ、北は北海道、南は沖縄など全国様々なところの藻を集めています。ちなみに、鴨池の藻もオイルを作るそうです!
4.この研究のどんなところが楽しいと思いますか?
 藻類は動物と同じようにお世話をしないといけません。月に1度の培地交換をはじめ、育てるための溶液を作成したり、他の菌が入らないように気を配ったりと、丁寧に面倒を見なければなりません。そういった世話をして育てた藻がとても可愛く思えます。自分が育てた藻から世界の環境の手助けとなる油が取れることに感動し、とても面白みのある研究だと感じます。
5.この油はいつ実用化されますか?
 共同研究先では、この油を使ってミニプロペラ飛行機を飛ばす実験を行い、成功したようですが、油の量やコストの面などから実用化に向けてはまだ課題が多く残っています。そのため、まだまだ研究が必要だと感じさせられます。
6.最後に一言お願いします。
 この文章を読んで興味を示してくださった方や環境問題を解決したいという熱意のある方は是非一緒に研究しませんか? 只今、絶賛募集中です。お待ちしております。
以上、新川はるかさんでした。どうもありがとうございました。

次回は山形文化論という土曜日に行われる授業と、日曜日に開催される鶴岡体育の特殊授業をご紹介したいと思います。また、新しい分野である食品メタボロームの研究を行っている学生にインタビューを予定しています。お楽しみに!