善行雑学大学で第171回講座が行われます。テーマは『福澤諭吉の女性論・家族論』です。お誘い合わせの上、ぜひお越しください。


日時: 2013年8月18日(日)14:00-16:00

会場: 善行公民館ホール

テーマ: 『福澤諭吉の女性論・家族論』

講師: 西澤 直子氏 (慶應義塾 福澤研究センター教授)



 福澤諭吉は25歳のころから生涯にわたり、女性の社会的地位の向上に関心を持ち、多くの論説を著した。明治になって、西洋から天賦人権論やJ.S.ミルの『女性の隷従』が輸入されると、日本でも多くの思想家が女性を論じるようになったが、そのなかで福澤は、誰もが理解できる男女平等論を説き、男性たちが「脳中にある陰の帳面」に抱く「第二の性」(生まれながらの性ではない作られた性、かつ男性を第一とする認識)に対する意識改革を促した。

 福澤が女性の立場を論じた理由は、彼の近代化構想に密接に関わる。福澤は一身独立して一家独立し、一家独立して一国独立すると主張し、近代国家とは主体的な個人によって形成されるもので、まず個人が存在し、人間交際によって社会が形成され、国家へと展開しなければならないと考えた。その際一身独立するのは男性だけではなく、女性もまた同等で、日本は「男女共有寄合の国」であり「女性もまた立派な政事の相談相手」となるべき存在であるとした。しかしこの女性論は、体制派による批判・反対論と反体制派による賛成論を生み続けた。それは福澤が提起した問題が解決されず、今日的意義を持ち続けたことを示しているであろう。



・お問合わせ先

宮田英夫 TEL: 0466-82-0517

※会員以外の一般の方は資料代他として400円が必要となります

———————————————————————-

《次回 第172回講座のご案内》

日時: 2013年9月15日(日)14:00-16:00

会場: 善行公民館ホール

テーマ: 『先覚者・新島八重』

講師: 伊藤 一美氏 (鎌倉考古学研究所理事)

**

善行雑学大学会員募集中! 何時でも会員になれます。(年齢、性別、住居地不問)