もう40年以上前ですが、私が美術館に入ったころ、美術館は展覧会を行う所と教えられ、誰もがそれを疑いませんでした。しかも美術館側が来館者に展覧会を見せてあげているという些か上からの目線のような感覚がありました。そんな状態はつい最近まで続いていたと思います。 ですから学芸員好みのポピュラリティーがなく難解な展覧会が良い展覧会と思われ、揚句、入館者数がだんだん減っていったのです。それでも良い展覧会は人が入らないんだ、などと嘯いていました。
でも今は違います。 
 美術館、特に公立美術館は来館者のもの、来館者の意向を忖度しながら展覧会を行わなければならないという風に変わってきました。これは当たり前なことで、地域住民の税金で成り立っている美術館は地域住民のためにあるわけです。ただ人口の少ない地域では地域外の人たちも呼び込まなければならないということです。このために美術館側もそれまで考えていなかったような取り組みをしなければならなくなりました。また教育普及活動にも力を注ぐようになりました。
 そういう次第に変化していく美術館の取り組みについてお話しようと思います。

■ 日時: 2015年2月15日(日) 午後2時~4時
■ 会場: 善行公民館ホール
■ テーマ: 「変わりゆく美術館」
■ 講師: 草薙奈津子氏(平塚市美術館 館長)
■ お問合わせ先 宮田英夫 TEL: 0466-82-0517

《次回 第190回講座のご案内》
■ 日時:2015年3月15日(日) 午後2時~4時
■ 会場: 善行公民館ホール
■ テーマ: 仮「地域全体でEnd of Life を考える」 
■ 講師: 姫野秀朗氏 (藤沢市民病院循環器科医長)