4日(土)、七夕祭で神成淳司研究会が10月からスタートするマイナンバー制度のPRステージを実施。甘利明 社会保障・税一体改革担当大臣と公式PRキャラクター「マイナちゃん」が登壇し、マイナンバー制度を周知した。

甘利大臣とマイナちゃん 甘利大臣とマイナちゃん

甘利大臣が歌った替え歌のバンド名は!?

まずはマイナンバー公式PRキャラ、マイナちゃんからの挑戦を受け、ギャラリーのなかから選ばれた学生ら4人がクイズに挑戦。出題は、甘利大臣がマイナンバー制度をPRするために記者会見で披露して話題になった替え歌のバンド名『ゲスの極み乙女。』を、一人一文字ずつ答えるというもの。実際に替え歌の原曲『私以外私じゃないの』も流され、正解間違いなしと思われたが、最初二文字を間違えてしまい、惜しくも不正解。笑いが沸き起こった。
 その後、甘利大臣が替え歌「私以外私じゃないの 当たり前だけどね だからマイナンバーカード」を披露。続けてマイナンバー制度をPRし、10分間のステージは終了した。

あまの極み......惜しくも不正解 あまの極み……惜しくも不正解

10月から施行のマイナンバーとは?

マイナンバー(社会保障・税番号制度)とは、国民一人ひとりに割り当てられる12桁の番号。2016年1月から、社会保障、税、災害対策の行政手続きで必要になる。
 今年10月以降、市町村から住民票の住所にマイナンバーの通知が送られることになっており、通知カードとともに送付される申請書を郵送するなどして、2016年1月以降、マイナンバーカードの交付を受けることができる。
 マイナンバーカードは、ICチップを内蔵したカードが予定されており、表面に氏名、住所、生年月日、性別(基本4情報)と顔写真、裏面にマイナンバー(個人番号)が記載されるため、本人確認のための身分証明書として使用できる予定となっている。
 

「周知にはネットが欠かせない」 甘利大臣にインタビュー

SFC CLIP編集部は、ステージ終了後、甘利大臣へインタビューした。
 

—— まず、マイナンバー制度のメリットとは何でしょうか?

マイナンバーによって、様々な証明書、認証を一元化できるメリットは計り知れません。ほかにも、個人専用のマイ・ポータルによって、確定申告などに必要な情報を確認できるようになることで、税金の申告漏れを防ぐなどといった効果も期待できます。皆さんのように若い方であれば、そういったツールとしての有用性を理解しやすいのではないでしょうか。

—— 個人情報に関する新制度であるため、不安の声も上がっています。

マイナンバー制度はすでに世界中で採用されており、日本の導入は遅れています。しかし、それは世界各国で起こった失敗をもとに改良された仕組みを使うことができるということでもあるんです。

—— 一例として、銀行口座への紐付けに関してはどういったことが期待できるのでしょうか?

現状、銀行口座への紐付けは義務ではありません。しかし、フローとは違い、ストックを把握するのは難しい。今後、社会保障制度の整備を進める上で、ストックの把握は不可欠です。例えば、課税所得がない低所得者も恩恵が受けられるように、給付付き税額控除を実施する場合、現状のシステムでは難しいのです。

—— マイナンバー制度のさらなる周知には、どのようなことが必要でしょうか?

マイナンバーの周知に関しては、これまでのメディアだけではなく、インターネットの力を使っていく必要があります。政府からの発信だけではなく、民間からの発信もしていける流れを作ることが重要だと考えています。

甘利大臣(左)と河添学部長(右)との対談も マイナちゃんはちょっとドヤ顔? 甘利大臣(左)と河添学部長(右)との対談も マイナちゃんはちょっとドヤ顔?

いよいよ施行が10月にさし迫っているマイナンバー制度。国民全員、もちろん、私たち大学生にとっても無関係な話ではない。今後、就職や結婚など、人生のあらゆる機会でマイナンバーが必要となる。施行の前に、マイナンバー制度に対しての理解を深めてみてはいかがだろうか。