新歓実会計問題についての経緯と、SFC CLIP編集部からの説明
「新歓実 ずさんな会計、問われるあり方 / 西田将之」に端を発する一連の問題の経緯や、皆様よりお寄せいただいたコメントに対するSFC CLIP編集部の見解を示します。
一連の経緯について
5月28日、2009年度新入生歓迎の集い終了総会において新入生歓迎の集いの決算に関する資料配布、説明、質疑応答などが行われ、6月5日には総会配布資料が新歓MLに送信されました。
編集部では総会内において疑問点の確認を行いました。その上で総会後に改めて資料を精査した結果、その内容について新たな疑問点を確認致しました。しかし、総会後の質問はいかなる場合も一切受け付けない旨が新歓MLを通じて新歓参加各団体に通告されていることから、取材は極めて困難と判断し、5日に「新歓実 ずさんな会計、問われるあり方 / 西田将之」を配信致しました。
その後、新入生歓迎の集い実行委員会(以下、新歓実)より、当事者同士の面会、該当記事の事実誤認の指摘、新歓実に対する編集部からの謝罪ならびに該当記事の削除等を求める旨のメールを拝受致しました。編集部からは、面会の前提として、疑問点を説明の上で面会内容を記事として掲載させてもらうこと等をお願い致しましたが、記事の掲載に対する許諾を頂戴することができませんでした。
前提条件であった記事の掲載を受け入れて頂けなかったことから、11日、面会はお断りする主旨のメールを送信致しました。また同日行った、新歓実が会計報告に取引先として記載したクリーニング店に対する取材の中で生じた疑問点について、詳細な説明を頂戴したい旨をご連絡致しました。しかしこれ対する回答は頂戴できなかったことから、「新歓実の不明瞭な会計、クリーニング代に「カラ支出」疑惑」記事の配信を行いました。
さらに同日、事務室学生生活担当より、今回の件について双方から事情を聞き、然るべき処置を行いたいとの連絡が新歓実・編集部に対してなされました。
12日、事務室学生生活担当に対し、それぞれが個別に経緯・事情を説明した後、当事者間での話し合いによる解決を図ることになりました。
その後、新歓実から代表と会計担当、編集部からは代表と記事執筆者を含む部員数名にて面談を行いました。この場において新歓実から、不正会計疑惑についての新歓参加団体への謝罪、編集部に対する対応について謝罪、及び記事の内容に関する説明がなされましたため、これらをSFC CLIPに掲載することとなりました。
また編集部では、新歓実の要請及び会計への対応をふまえて、「新歓実 ずさんな会計、問われるあり方 / 西田将之」内で、一部説明が不十分と考えられる部分を補足し、関係者の実名部分についてはキャンパス外からは閲覧できないようにする、という処置を行うこととなりました。
コメント欄への見解
寄せられた意見に関して、編集部としての公式見解、また誤解が生じている部分に対しての説明を行いたいと思います。
▼「新歓実 ずさんな会計、問われるあり方 / 西田将之」のコメント欄について
■筆者本人と、新歓実の関係について
・内部にいたならば、内部からの変革を試みるべき
筆者が新歓実内でどういった働きをしてきたかについては、筆者個人と新歓実間で解決すべき問題であり、編集部としては関知するところではないという認識です。
■事前取材について
・なぜ事前取材を行わなかったのか
・双方の意見を聞いた上で掲載されているのか
新歓実からは終了総会にて質問を締め切ると告知されており、また実際、総会後質問をしても返答が無かったというケースを目にしていたため、取材に応じて貰えないと判断しました。またニュース記事ではなく、編集部員の目線で問題提起を行うという趣旨のコラム記事であったため、取材を行わなかったという経緯があります。
しかしコラムといえども読者の皆様にはメディアとしての公共性、中立性が求められていたことを目の当たりにし、編集部が新歓実に対して積極的な取材を行わなかった点については配慮の不足があったことは否めません。
■実名報道について
・実名報道の是非
・Google キャッシュに残るという問題
新歓実メンバーの実名については、MLやネット上で既に公開されていた情報であり、誰でも知りうる情報でした。そのため、あえて伏せる必要は無いと判断し、掲載に至りました。
ただし、新歓実との話し合いの結果、現在はキャンパス外から閲覧した場合、実名が表示されないように記事を編集してあります。
なお、元来SFC CLIPはすべての記事を、サーチエンジンのキャッシュサービスに保持されないよう設定しています。そのため、Googleニュースにフィードされても、Google検索のキャッシュ機能に残ることはありません。
■会計解説書に触れていないことについて
会計解説書は参照致しましたが、会計に関する疑問点への回答がなされていなかったため、取り上げる必要が無いと判断致しました。
■SFC CLIPそのものについて
・SFC CLIP編集部は公認団体か
・学校のサーバーという公的リソースにおいて活動しているのか
SFC CLIP編集部は公認団体ではなく、非公認団体となっております。実質的には、学内のサークルという形態で活動を行っております。また、サーバーも学内のサーバーではなく、外部サーバーをレンタルして利用しております。学校側から資金補助などは受けておりません。
▼「新歓実の不明瞭な会計、クリーニング代に「カラ支出」疑惑」のコメント欄について
■一方的な報道ではという指摘
・11日に記事配信して、「11日23時現在、返答は得られていない。」と報道することについて
返答があり次第、追記・続報として取り上げ、一方的にならないような配慮を行う予定でした。なお、会計担当者への質問送付は14時頃であり、それ以前の面会に向けたやり取りで頻繁にメールを受け取っていたため、回答までの時間は十分にあったものと考えられます。
■抗議文の存在について
まず、新歓実からの抗議文が編集部宛てに正式に届けられた事実はありません。新歓実とメールでのやり取りを行っていましたが、この抗議文について触れられることはありませんでした。
編集部は、抗議文は正式に送られたものでないと判断しておりますし、新歓実からも、正式な抗議文ではなく、送付する予定も無かったという回答を得ています。加えて、以下のような経緯があったことを確認しました。
・ファイル作成者が、抗議文のPDFを、自アカウントの公開領域(public_html)にアップロード
・その後、抗議文の送付は行わなかったものの、ファイルは公開状態で置かれたままであった
・このファイルのURLが、何らかの形で外部に流出していた
公開領域は、インターネット上の誰でも閲覧できるスペースですので、どなたかがファイルを発見し、URLを外部に漏らしたものと考えられます。
“新歓実会計問題についての経緯と、SFC CLIP編集部からの説明” への10件のフィードバック
clipの記事は本当にどれも誠意を感じませんね。
言い訳と自己正当化ばかりの印象です。
新歓実に対して不適切な書き方をしていた部分はもちろん、
読者にも不快な思いや大きな混乱を招いた以上、
今回clipからも謝罪の一言も期待できるかと思ったのですが。
取材に応じてもらえない「だろうと思ったから」取材しなかったとか、
完全に子供の言い訳と一緒ですよね、clipともあろう団体が恥ずかしい。
不十分な取材のまま独断で先走った記事を
社会でも注目を浴びられうる場所に公開。
あなたたちはSFCにおいて影響力のある「メディア」を持っているのですよ。
他とはその時点で決定的に平等な立場ではない。
自分たちが同じ事をされたら、と考えられないのでしょうか。
目的としては、
結果的に新歓実から参加団体への疑問点への説明、
返還対応などもなされて意義のあったことだったでしょう。
ただその手段が、やり方が、
自分に酔ったような、取材もなしの告発記事から始まって、
その後も常に決めてかかった都合の良い記事ばかりが見られ、
本当に不快だった。
「そんなことを言われたら内部告発なんて出来なくなる!」
なんて話ではない。
clipという影響力の大きいメディアを用いてそれをする以上、
それにはそれ相応の責任が伴うはずです。
あなたたちからも誠意のある謝罪を望みます。
言い訳と正当化ばかりの言葉にはうんざりです。
結局、学事が介入することによって事態の進展があったという本当に残念なことです。
自浄能力のない団体など自治の名に値しません。
それにわざわざ介入してくる学事も学事です。
何を考えているのか。
他団体から質問を全部無視してるのに、CLIPからだけに答えてたら、それこそ平等ではないだろw
新歓実工作員の擁護工作がベタベタ過ぎてみてられれんわい
正義のつもり?イメージ悪くなるだけだろうが。
学事に介入されるまで何の説明もせず、取材や質問も受け付けなかった上、結局体のいい言い訳しかしなかった新歓実とコメントに対してフィードバックがあったclipと、どちらが信頼できるかは明白です。
今回明らかにされなかった部分も含めて、さらに追求してほしいところですが難しいでしょう。
不正を明るみにだしただけなのに、すごいメディア批判ですね。論点が明らかにずれており、はたから見ててとても異様です。つか、一部の方々がホントに浮いてます。
> ・このファイルのURLが、何らかの形で外部に流出していた
漏らしたもなにも、わざわざpublic_html内に置いたって事は公衆送信したかったって事でしょ?別の場所からファイルにアクセスしたいだけならZドライブに置くだけで十分だし。それを、広めた人が悪いかのような言い方はお門違い。
なんか「読者が何々」などと、あたかも読者全ての意見を代弁しているかのように書かれている方がいらっしゃいますが、それはご自身の意見でしょう・・・。
確かにclipが全て正しいことをしたかどうかは私には自信を持って判断できませんが、最終的には新歓実と直接会合して、お互いの妥協点に持って行けたのですから、どちらの組織にとっても良い経験になったのではないでしょうか。
学事の介入が良くないことだとおっしゃる方もいらっしゃいますが、諍いを自分たちで解決することだけが自浄能力ではなく、間違いに気づき、次から改善していくことも自浄能力と言えるのではないでしょうか。
しかし、コメント欄は自由な書き込みが保証されている(ように私には見えます)ので、もしclip側に問題があると感じる方は、そこをしっかり指摘することはとても有意義だと思います。
ただ、曖昧に「clipが悪い」と叫ぶだけでは、あまり価値のないただの批判になってしまうと思います。
ひとまず、新歓実の方々も次年度に向けて動き始めたようですし、clipも今回甘かった部分を経験として得たのですから、どちらの組織にとっても、そして私たち読者にとっても、良いフィードバックを得られる結果になったのではないでしょうか。
clipの皆さん、そして新歓実の皆さん、お疲れ様でした。
>elさん
私は学事の介入というのはできる限り避けるべき事柄に属するものと考えます。
学生による自治というのはそれ自体守るべき価値のあるものだと考えるからです。
学事としてはいかなる介入ポリシーを持っているのか、ここをしっかり示していただいてもいいくらいだと思います。