2月になり、SFC生の大半は春休みに入りました。2012年に入学した僕は、徐々に大学生活にも慣れてきまして、今年から新2年生になろうとしています。せっかくなので、2年生になる前の春休みを節目に、1年生だった去年を振り返ってみようと思います。そしてSFC生として、またSFC CLIPの記者として、どのような1年を過ごそうか考えてみました。

おれくり用閑散とした春休み期間のキャンパス

1年生だからこそ、いろんな分野にチャレンジ!

僕は今、主に統計学の勉強をしています。しかし、SFCに入ってすぐの頃は、何を勉強しようか決まっていませんした。

 話が遡りますが、僕がSFCを知ったのは高3の受験前。高校時代は部活に明け暮れていて、大学で何が学びたいか全く考えていませんでした。成り行きで文系に進みましたが、特に経済にも法律にも興味がない。どうしようか悩んでいた時に、2011年度の慶應義塾大学パンフレットから、SFCで電気自動車を研究していることを知りました。もともと自動車が好きだったので、ぜひともSFCで電気自動車の研究がしたいと思い、SFCを志望するようになりました。

 晴れてSFCに入学、さっそく電気自動車の研究会に入ろうとしましたが、残念なことに担当の教授が来年いっぱいでご勇退をなさるそうで、研究の継続ができないことを知りました。僕は入学してすぐに、やりたいことがなくなってしまいました。

 しかし、何かやりたいことを新しく見つけなくてはなりません。その際に良かったのはSFCの自由度の高いカリキュラムです。SFCのカリキュラムは必修科目が極めて少なく、自由科目がほとんどです。またご存知のように、SFCはたくさんの分野の授業が用意されています。つまり、分野に関わらずに履修したい授業を履修し、自分に合わないと思った授業は来学期履修しなければいいのです。

 「たとえ未知な分野の授業でも、とりあえず履修して、その中で専攻したい分野を見つければいい」僕はそう考え、春学期に情報システム、統計学、社会学を履修、秋学期は経済学、マイコン、外国語、数学など、さまざまな授業を履修しました。そして新しく統計学に興味を持つことができました。来学期から研究会に入ろうと考えています。

 僕のようなやりたいことがなくなってしまった人、またはやりたいことが特にない人だからこそ、SFCのカリキュラムは合っていたのかもしれません。どこでもそうですが、特にSFCに入学したからには、とにかくなんでもやってみるというチャレンジ精神が重要だと僕は思います。

「丁寧に急げ」SFC CLIPで学んだジャーナリズムの世界

僕は最初SFC CLIPに所属しておりませんでした。高校のときからスポーツは継続したいと思っていたので、入学直後は運動サークルだけに所属しました。

 しかし、ある時にサークルの先輩から「在学中に、これは本気でやったと胸をはって言えることを1つでもいいから作れ」と言われました。SFCには、ただ勉強とサークル活動をこなすだけの大学生活を送っている僕がいる一方、体育会に所属してスポーツに励んでいる人がいたり、インテンシブクラスに入って本格的に語学を学んでいる人がいたり、人によって分野はさまざまですが、在学中に何かを得ようとがんばっている人もいます。先輩の話を聞き、自分も充実した大学生活を送れるよう、真剣に取り組めるものがほしいと思い、SFC CLIPに入ることにしました。

 1年生の頃は、主にスポーツ記事を担当しました。六大学野球慶早戦の記事は振り返ればいい経験でした。今年の慶早戦も、実際に神宮球場に赴いて記事を作成しました。SFC CLIPは情報を扱うメディアであるからこそ、正確さは絶対条件です。ほとんどの塾生が気になる慶早戦だからこそ、実際に試合を見て、正確な情報を得てから記事にすることに意味があります。

 そして記事を作成する際は、何回も校正を行い、慎重に吟味します。しかし、よく言われることですが、情報は鮮度が命。どこよりも早く読者にお届けするのも情報メディアの使命です。去年はゲームセットから1時間以内に記事を上げることを目指しました。

 「丁寧に急げ」矛盾しているようですが、SFC CLIPはこの矛盾することを同時に成し遂げなければならないことを慶早戦を通じて学びました。

こんな2年生になります!

1年を振り返り、では新2年生としてどのような学生、そしてどのような記者として生活していくか。

 SFC生として、やはりいままで通りいろんな分野の授業にチャレンジしていきます。「アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」という言葉があります。つまり、アイデアを創造できるのは、たくさんの知識の引き出しがあってこそ。来季も様々な分野に触れてみようと思います。

 そして、SFC CLIPという学生メディアの記者として、スポーツの記事の充実に努めたいと思います。例えば、六大学野球慶早戦に関しては、SFC CLIPはこれまでTwitterを利用した速報、またゲームセットから約1時間以内に記事を完成させました。これからも早さを意識しながら、正確な情報を読者に発信できたらなと思います。

 そして今年から初の試み、読者がより読みたいと思える記事が書けるよう、可能な限り選手に直接インタビュー等としたいと思います。SFC CLIPは学生メディアだからこそ、学生の声を生で、そしていち早く聞くことができます。SFCには体育会に所属し、すばらしい功績を残している選手がたくさんいます。彼ら、彼女らの声を聞いて、頑張っている選手を紹介していきたいと思います。

 これからもSFC CLIPが充実した学生メディアになるよう、新しいコンテンツを模索していきます。

終わりに

これまで長々と、うまくいったところばかり書きましたが、いろんな授業にチャレンジするあまり、「履修しなければよかった…」と後悔することもたくさんありました。学生のみなさんはどのような1年だったでしょうか?後悔のないよう、来季もがんばりましょう。

 また、この記事を見ている受験生のみなさんの中で、もしこの記事やSFC CLIPの他のコンテンツに影響されて「SFCに行きたい!」と思ってくれる人が一人でもいたら、とてもうれしく思います。最後まであきらめず、第一志望めざしてがんばってください。大学生になった時にこの経験談がよい参考になればいいなと思います。

 そしてSFCに入学した暁には、ぜひSFC CLIPに遊びに来てください。何か本気で取り組めるものを探しにSFC CLIPに入ることも、ひとついい選択肢だと思います。