まずは、SFCに合格した皆さん、本当におめでとうございます!ちょうど1年前の明け方、緊張で眠れないまま布団を被って合格発表を待っていたのが、つい昨日のことのようです。さて今回は、私が約1年間SFCで大学生活を送ってみた感想を紹介したいと思います。これから一人暮らしをするけどちょっと不安、どんな大学生活が待っているのか気になる、なんて方は、ちょっと参考にしてみてくださいね。

キャンパスまでどうやって行く? SFC生の通学事情。

SFC生がキャンパスまでの交通手段で最も頼りにしているのが、バスです。SFCは、「神奈中バス」がキャンパス内に乗り入れており、本数も多い時で1時間に10本近くあってとっても便利。と、思いきや、実はいろいろと問題点があります。まず、所要時間。SFCの公式サイトには15分〜20分と書いてありますが、これが意外と長いのです。途中、イトーヨーカドーや工業団地などがあるため、お昼前や帰宅ラッシュの夕方から夜にかけて、周辺の道路では渋滞が起きます。この場合、片道20分以上、運が悪ければ30分近くかかることもあります。

 しかも、その運賃は安くありません。片道210円、往復420円。定期券も、1週間に4、5回は通わなければ元が取れないほど高いのです!私は春学期のうち定期券を使っていましたが、秋学期からはPASMO払いに切り替えました。

 また、バスが高くつくという理由から、自転車を使うSFC生もかなり多くいます。自転車を持っていると、通学だけでなく湘南台駅周辺を移動するのにもとても快適なので、一人暮らしの人なら損はないと思います。しかし、これもいくつか難点が。ひとつは、雨風の強い日や夏の暑い日、冬の寒い日は結構つらい、ということ。さらに、駅からキャンパスへの道のりはとても起伏が激しい、ということです。体力に自信がない人は毎日自転車で通うには厳しいかもしれません。

 同様の理由で徒歩通学も、続けるにはつらいのですが、春や秋の晴れた日はとても気持ちよく歩くことができます。駅から工業団地、スーパー、田園風景、SFCのキャンパスへと続く長い道は、ゆっくり歩くと1時間程かかります。たまにはいつもよりちょっと早起きして、のんびり考え事をしながらキャンパスへ行くのも良いかもしれません。

「これが1番快適な通学方法!」とおすすめすることはできませんが、最初の1ヶ月くらいは、いろいろ調べたり試したりしてみて、自分に合った通学の仕方を見つけるのが得策だと思います。ちなみに、学期初めには、バスはとても混み合います。停留所から駅構内まで何十メートルも行列が伸び、何本もバスを見送りながらじっと待つよりはむしろ歩いたほうが早いのではないかというくらいです。数年後に相鉄線をSFCまで延ばす、という計画があるそうですが、いつ実現するのか……。待ち遠しいですね。

住む場所、どうしよう。

大学生活のスタイルというのは、(特にSFCの場合)本当に人それぞれなので、一概に「ここへ住んで、こんな生活を送るのがベストだ」と言うことはできません。アルバイト先や入るサークル・ゼミによって生活は全く異なり、大学で4年過ごす間に何度も引越しをする人もいます。私の場合、地方から関東圏へ来て初めての一人暮らしだったので、何から何まですべてが手探りでした。住む場所も「駅が近いし、バス停も近いから便利だろう」ということで湘南台駅西口の物件を選びました。西口方面には徒歩圏内にスーパーが2件、コンビニ4件、ファーストフード店やファミレスもあるので、ほとんど困ることはありません。また、東口にもスーパー2件、某コーヒーチェーン店やドーナツショップ、薬局などがあるので便利です。「希望の条件を満たす物件がない」「都会に近いほうが便利そう」と、小田急沿線の近くの駅や相模大野、新百合ヶ丘、反対の辻堂や横浜で一人暮らしをする人もいますが、個人的には特にこだわりや目的がない限り湘南台で十分だと思います。バス通学が嫌な人はキャンパスの近く(南大山や遠藤)に住むのも選択肢として考えられますが、駅から遠くなって、今度は湘南台の外へ出かけるのが億劫になってしまいます。
 そして、注意したいのが「もともと首都圏に住んでいるので、自宅通学を考えている」という人です。「通学に2時間近くかかるので、朝が早い。起きられずに午前中の授業を休みがちになり、単位が取れずに留年した」というのはSFCではよく聞く話です。ここまで深刻でなくても「終電が早いので、サークルやゼミなどの食事会もあまり長く参加できない」「湘南台だったら電車を気にせず楽しめるのに」と後悔する人はたくさんいます。実際に、あまり授業やサークルへ来なくなったために、大学の友達と疎遠になり、地元の友人関係に依存してしまった知人の話を聞きました。「だからといって、一人暮らしするのも大変そうだし……」
 一人暮らしは確かに大変です。食事も、掃除も、洗濯も、ゴミ捨ても、すべて自分でしなければいけません。風邪をひいても病院へは自力で行かなければならないし、目覚ましをかけ忘れても起こしてくれる人はいません。しかし、これから先の人生で、いつかは一人暮らしをする時がやってくるはずです。数年先伸ばしにするくらいなら、いっそのこと思い切って家を出てみてはいかがでしょうか? 大変で、寂しいことだらけですが、慣れればなんてことはありません。楽しいことだってそれ以上にたくさんありますよ。食材を持ち寄って鍋パーティーや誕生日パーティーをしたり、一晩中ゲームで遊んだり、勉強会をしたり。環境が許すなら、ぜひ大学生のうちに一人暮らしを体験してみることをおすすめします。

サークル、いろいろ入りたい! いくつまでなら大丈夫?

大学生活で楽しみなのは、やっぱりサークルですよね。SFCには、公認非公認含めて100個ほどサークルや同好会が存在し、新歓時期にはものすごい数の勧誘が新入生の皆さんを襲います(本当に、"襲うような"勢いです)。連日、食事会に顔を出し「ここもいいな」「あ、こっちもいいな」なんて言いながら、興味のあるサークルを探っていきます。そして考えるのが「サークルの掛け持ちって、いくつまでだったら大丈夫なんだろう」ということです。もちろんこれも、キャパシティは人それぞれ。私の場合は、最初4つのサークルに入っていました。活動する中で、なかなかうまくスケジュールが調整できず、ひとつは秋祭が終わると同時にやめてしまいました。残ったのが、東大早慶生を中心に活動する、国際ビジネスコンテスト運営学生団体OVAL。フットサルサークル「足猿」。そしてこの、SFC CLIPです。

 インカレ、スポーツ系、文化系。いろいろ経験してみて最も大切だと思ったのは、どんな種類のサークルであっても「周りに迷惑をかけず、きちんと仲間と付き合う」こと。「新歓期で先輩と仲良くなったから」とか「少しだけ興味がある」という中途半端な理由では、ハードなスケジュールはこなせません。このサークルの中での自分の役割はこうで、周りとはこんな付き合い方ができる、という自信と信念を持ってこそ、楽しく充実したサークル活動ができるのではないでしょうか。そして実際、サークルの活動そのものよりも、サークルのメンバーのほうがモチベーションになりうることが往々にしてあります。「一緒にいて楽しい!」と思える仲間と、興味のある活動ができるのはとても幸せなことです。

 身勝手な私の都合で秋にやめてしまったサークルの仲間や先輩には、本当に申し訳ないことをしてしまいました。新入生の皆さん、勧誘の波に飲まれないように、今からCIRCLE CLIPでサークル探しをしてみましょう。そして、もし良かったら、SFC CLIP編集部を覗きに来てくださいね! 元気な新入生の皆さんを、キャンパスでお待ちしています!