どうもこんばんは。あまり記事を書くのが上手でない平岡です。やる気はあります。
今回、3Dプリンタの記事を書くにあたって、自分も3Dプリンタを使ってみたいなあと考えました。その流れを記事にしてみました。これをみて俺でも出来んじゃんとか思う人が増えてくれれば幸いです。
ちなみに3Dとかそういうデザイン系の授業はほとんどとったことのない人間です。まったくド素人の人間が、3Dを1から学び、3Dプリンタを使ってみる一連の流れは、興味はあるけど3Dやったことない、みたいな人に参考になるんではないかと思い記事を書きます。

BHqeC1ICQAE4chP.jpg

ちなみに今回つくった城です。まったくの初心者から3日間でここまでできます。
粗が目立つ?そういう正しい意見はお断りです。初心者以外お断りでいきます。撮影場所は家です。
力を抜いて書いていきます。誤字脱字あったり適当でも許してください。


あと、記事を書いといてなんですが、やっぱり私は3D関係についてど素人です。間違っている情報を載せている可能性もあります。もし間違いを見つけたらTwitterなどで指摘するかなんかしてください。訂正させていただきます。
導入編
①3Dプリンタの存在を知ります。
 まずメディアセンターに言って話題の3Dプリンタを見てみましょう。
印刷している人がいれば尚べストです。実際に印刷しているところを見るとテンションが上がります。田中研の方がつくったサンプルが置いてある場合もありますので、手に取ってみて見るのも良いでしょう。
②3Dを作る為のソフトを探します。
 Google先生のお力を借りましょう。SFC生に聞くのもいいでしょう。どうやらCADというのが建築系などに人気らしいですが難しそうです。本気の人用な感じですね。λ11にRhinocerosというのがあると聞きました。これもどうやら本気勢の人のためのもののようです。触ってみましたがやっぱり難しそうです。
 そんな中、Google先生のお力により、123Dと呼ばれる3Dソフトを発見しました。写真から作る123D Catch、iPadで感覚的に作れる123D Creatureなどなど色々あるようです。が、今回は123D Design にしようと思います。無料でダウンロードできます。メールアドレスなどを登録しないといけませんが、まあそんなに構える必要もないでしょう。
http://www.123dapp.com/design ここからダウンロードできます。
ちなみにwindowsは32bitと64bitとあるので、自分のPCがどちらか確認しておきましょう。確認する方法?大丈夫、Google先生はなんでも答えてくれます。windows 32 64 とかで検索すればわかるはずです。
作成編
③使い方をまなぶ
さて、123Dがダウンロードできたでしょうか。ダウンロードができたら何をするか。ググりましょう。ググれば全てがわかります。123D Design まで入力すればGoogle先生は「使い方」とか出してくれるはずです。Google先生、さらにyoutubeでも検索するとなお良いでしょう。世の中の親切な人が作ってくれた解説動画が出てきます。感謝しながら使いましょう。
私は特に以下の動画シリーズが大変参考になりました。
Autodesk 123D Design操作画面概要
感謝です。
作りたいものがもう想定できている場合は、どのコマンドを使えばいいか意識しながら見るといいでしょうね。

④操作がだいたいわかったら、とりあえず何か作ってみましょう。

大きさなどはあとから変更できますし、まずは気張らないでカチカチクリックして作ってみるといいんじゃないでしょうか。失敗したら失敗したでその時です。
メディアの3Dプリンタはうにょうにょと樹脂を重ねて行くタイプですので、やっぱり土台がしっかりしていた方が印刷がしやすいです。雪だるまとか鏡餅とか、そんな感じです。上の方が大きいと、樹脂が垂れないようにサポート材というものが乱立することになります。サポート剤という言葉があっているのかは不明です。今回は便宜上サポート剤と呼びます。

_DSC7166.JPG
設計した覚えのないうにょうにょがサポート材

このまわりのψみたいなのがサポート材。樹脂が垂れないように補助用に作られる仮骨組みみたいなものです。印刷し終わったあとにニッパーなどで切り離すといいでしょう。
今回私は日本の城を作ってみることにしました。作っている間もテンションが落ちない、自分の趣味全開の題材を選ぶのことも大事かもしれません。

⑤クリックしまくる

youtubeやGoogle先生を参考にしつつ、出来るところからやって行きます。まずは私は土台を作りました。正直3D触ったことない人はこの時点で結構テンションがあがってるはずです。結構それっぽいのができるからです。

siro1.jpg

細かいパーツを付けるとよりテンションがあがります。パーツを付けた後引きで見てみたりすると、完成度が上がっているように見えますます盛り上がります。部屋でひとり自画自賛してみるのもテンションの維持に有効です。
⑥3D完成

siro3.png

満足するまでクリックしたら、とりあえず出力しましょう。左上の123D Designという所をクリックすれば、Exportというのが出てくるはずです。そこで拡張子はstlで出力です。そういえば言ってませんでしたが、123Dのファイルとして保存する時はSaveからです。
⑦変換
3Dが完成し、テンションはかなり高まってるはずです。もし疲れきっちゃった人でも、自分が作ったものが現実世界に立体として出てくると想像するだけで、やっぱりテンションあがらないですか?あとすこしです。すこしです。
Cubeのサイトで、作った3Dを変換するためのソフトウェアをダウンロードします。
Cube software
インストールするとこんな感じの画面が開くはずです。

スクリーンショット 2013-04-12 21.52.53.png

1、Importから、さっき作った3D作品をぶちこみます。

先ほどの3D作品が出現するはずです。下のます目を超えてたりする場合は、大きすぎるということなので、この後の手順で縮小しておきましょう。
2、Healをクリックしておきます。
status good.などと言われるはずです。よくわかりませんがgoodなんでしょう。大丈夫です。
3、Orient&Scaleをクリックします。

Rotateで座標ごとに回転できます。向きを変えたい時はx軸です。Scaleは大きさを変えられます。Translateは…なんでしょうか。使ってませんね。
Applyをクリックすれば反映されるはずです。下のます目をはみ出している場合、現実世界でも3Dプリンタの受け皿をはみ出していることになり、印刷は出来ません。縮小しておきましょう。
4、Centerを押します。

縮小した場合などはおそらく中心がずれていると思いますので押しておきましょう。
5、下のアイコンの中にSettingsというのがあるはずです。クリックすると設定が出来ます。

上のUnits,Raft,Supportsの3つの中で、Unitsはよくわかりませんが触らない方が良いでしょう。Raftは補助材です。基本あったほうが良いと思います。Supportsは、印刷がしやすいよう、ずれない為に最初に敷くマットみたいなものです。あってもなくてもいいとおもいます。
その下には、左からPrintMode,PrintMaterial,CubeModelとあります。
PrintModeはその立体の密度を示します。例えば正立方体を印刷しようとした時、中身をぎっしりつめて印刷していては時間もかかりますし材料が勿体ない。ですので、外は正立方体に見えるようにしつつ、中身は空洞に近い状態で印刷するのです。上が一番疎、下が一番密です。
PrintMaterialはPLA樹脂かABS樹脂かの設定です。現在のところ、一番下のPLA&ABSは出来ないはずですのでおとなしくどちらかにしましょう。PLAもABSも特徴があります。違いはgoogle先生に相談だ。メディアセンターに置いてあるCubeは、白と青がABS、赤と緑がPLAのはずです。白のABSで出力すれば当然できるのは白色の立体物です。色にこだわりがある方はそこらへんも注意すると良いですね。
CubeModelはCube 2nd Genで。
6、さて、ようやく最後です。Buildをクリックします。

保存するよう言われます。ここで保存したものを、3Dプリンタに出力することになります。
OKを押すと、出来ました!みたいなコメントと共に、時間が表示されるはずです。
それが3Dプリンタで印刷するのにかかる時間です。おそらくぎょっとするような時間が表示されたのではないでしょうか。3,4時間はザラです。大きさを変更すれば、時間を短縮できるはずですので、調整してみましょう。

_DSC7094.JPG

ぎょっとする例

さらに、現在メディアセンターで3Dプリンタを使用するさいにはその場から離席不可となっています。4時間ぐらいが限度ではないでしょうか。今後利用者が増えるにつれ、仕組みも変化していくかと思います。オフ日などを利用して、じっくり印刷してみるか、大きさを縮小して1,2時間に抑えるかはその人次第でしょう。
⑦の変換の説明に随分時間がかかってしまいましたが、コレ実はメディアセンターで用意されている資料にも載ってます。とりあえずBuildまでやってみて、時間を確認し、大きさを調整する、という流れでいいんじゃないでしょうか。ちなみに、出力にかかる時間はメモっておきましょう。メディアセンターで3Dプリンタを借りるさいに記入が必要です。

_DSC7104.JPG

印刷編
⑧USB用意
お疲れさまです。ここまでが自宅のPC編だったとしたら、ようやくメディアセンター編突入です。
USBを用意しておきましょう。持ってない?生協で売ってます。買いにいきましょう。1000円あれば十分おつりが来ます。一応メディアセンターで借りることも出来るようです。僕は買ってしまいました。USBに⑦の6で保存したもの(拡張子はcubeになっているはずです)をぶち込みましょう。
⑨AVコンに申請
3DプリンタはAVコンサルタントに使用許可を提出して使うことが出来ます。AVコンの方に申請書を出してくださいとお願いしましょう。申請書には名前や学籍番号などのいつもの記入事項に加えて、「データの名前」「出力予定時間」を書く必要があります。書き終わると注意事項が説明されます。まず出力中は離席しないこと。やはり離席中にUSBが紛失したりすると面倒なことになるので、それの防止のようです。また、公序良俗に反するレベルの立体物は印刷できないと説明されます。良識あるSFC生なら確認するまでもないことですね。

_DSC7112.JPG

⑩印刷準備
確認が終わると、印刷用の板と糊が渡されます。この板の上に樹脂をのっけていくわけですね。この糊は印刷した後に、立体物をはがせるようにする為のもので、水やお湯に溶けます。あらかじめ糊を塗っておいた場所に印刷し、印刷が完了したら水で糊を落としてはがす、という寸法です。

_DSC7120.JPG

⑦の変換のときに、作った3Dの下にます目が出てきていましたよね?そのます目と板はリンクしていますので、印刷すると想定できる箇所にのりを塗っておきましょう。
塗った後しばらく乾くのを待ちます。乾かない状態で印刷を開始してしまうと、樹脂がすべってしまうので注意。
⑪印刷開始
糊をぬって乾いたら、板をセットします。USBを差し込み、Cubeの液晶をタッチ。Printを押し、データ名が表示されるはずですので確認してさらにタッチ。すると印刷が開始されます。

_DSC7130.JPG
写真は先輩が印刷しているところ

印刷を開始した後、異変に気付いた場合、例えば糊が塗っていない箇所に樹脂が置かれ始めたりした場合は、慌てず騒がずまず液晶画面のSTOPを押しましょう。印刷が停止しますので、板を外し、出た樹脂をはがします。簡単にはがれるはずです。失敗したものなどを入れるバケツのようなものがあるはずなので、そこに入れましょう。これらはまたリサイクルされ材料に戻ります。
印刷は時間がかかります。本を読むなり、PCに映画を入れておいて見るなり時間をつぶしましょう。友人と一緒にいればいい具合に時間がつぶれるかもしれません。印刷時間の間に新しい3Dを完成させ続ければ、クリエイティブな無限地獄を楽しめます。
⑫はがす

印刷が終了しましたか?お疲れ様でした。それでは板を外し、ヘラをもってトイレへ向かいましょう。ヘラはおそらく始めに板と糊と一緒に渡されているはずです。板に出力した立体物がくっついているという状態だと思います。まず糊を水で流しましょう。しばらく水を当てていると糊が解けてきますので、糊を洗い流しつつ、頃合いを見てヘラで立体物をはがしましょう。勢い余ってヘラで手などを切ったりしないように注意。無事はがせたら、糊は洗い流しておきましょう。

_DSC7150.JPG


⑬補助材を取る

おめでとうございます!ようやっと完成です!…と言いたいところですが、もしかしたらサポート材がつきまくっているかもしれません。ニッパーなどで切りとっていきましょう。
⑭完成
おめでとうございます!おめでとうございます!待ちに待った完成です。
どうですか。やはり自分で作ったものを自分の手で持てるというのはなかなか感動しませんか。私ですか?勿論ひとりで部屋でニヤニヤしています。いろんな角度から写真を撮ったりしました。

BHqvHV8CEAAS5sl.jpg

どうでしょうか。できそうじゃないですか。
今回は、ただ3Dプリンタを使ってものを「印刷」してみたという、その一連の作業自体が大変面白かったです。実は、このお城の前に二つほど失敗作をこしらえていたり、お城の3Dも途中でいったんデータが消えるなどのイベントを経ていますが、それすらも面白かった。ああこれが噂の作成中に「落ちる」というやつなんだなァとしみじみしました。今回の俺クリで少しでも3Dプリンタ使用者が増えたら面白いなと思います。みなさんよかったらどうぞ。