2年間、SFC CLIP の編集長を務めた千原啓(環4)が今回の配信をもって引退する。そこで編集部は彼にSFC CLIP について様々なエピソードを語ってもらった。

――黎明期のエピソードなどがあれば、教えてください。

すみません、具体的なエピソードとしては、鮮明に浮かび上がってくることは特にないです。
 2001年3月頃に、中島洋研究室にてプロジェクトが開始されたわけですが、最初は思い付きでしたね。それで、企画として明解であったので、いろいろな人が協力してくれて、なんとか4月頃には、発行することができました。
 最初のころの記事を見返すと、やはり情報ソースが少ないことが分かって、今見ると非常に恥ずかしいです。徐々にSFC内外に知名度が上がって、いろいろな情報源・協力関係が成立してきました。

――研究プロジェクトとしてスタートしているわけですが、ここまで続いているインセンティブは何でしたか?

一応それなりフィードバックがありますからね。メルマガの読者数も増えていますし、ウェブのアクセス数も増えていますし、人からいろいろ言われたりしますからね。それが単純に面白いです。知り合いが増えるのも面白いです。とはいえ、最初の1年は立ち上げということで大変でしたが、それ以降はそれほど負担になっていませんから、気軽な気持ちでやっています。ものすごい、「SFCをよくしよう魂」があるわけじゃないです。

――今までのCLIPで一番印象に残った記事は何でしたか?

豚の臭いについての取材記事。あれは実は3ヶ月間かけて作成したものです。私は直接取材には関われなかったのですが、非常に見ていて印象に残りました。

――それではCLIPで一番苦労した記事は何でしたか?

特別苦労した記憶はありません。毎回毎回面倒くさいことは確かですが。

――今後、SFC CLIPに期待することはありますか?

一読者として、特に期待していることはありません。私は卒業してしまう身ですの で、SFCに対する関心は変化するでしょうから、今の時点では特に期待することは思いつきません。メディアとしては、2年間続けてそれなりに見ている人も増えたし、注目度も上がってきているので、今までの状態ではできなかった企画などがどんどん出てくると面白いと思います。かといって、それを期待しているわけではなく、「そうなってもいいなあ」程度です。
 僕が想像もつかないような面白ことができたら、それは嬉しいですね。逆にそれがないようならば、終わりにしたほうがいいと思っています。そもそも、SFCのプロジェクトにおいて問題なのは、継続性がないことではなく、形だけの継続性がありすぎることにあると僕は思っていて、SFC CLIP もそうならないようになるといいですね。

――ありがとうございました。