今日はソーシャルネットワーキングとGoogleの動きを紹介する。

■ ソーシャルネットワーキング≒友達の友達は、友達

最初に「ソーシャルネットワーキング」という言葉が目についたのは、昨年末。
Googleの買収提案を断った「Friendster」の人気が急上昇
 インターネットを使って知り合いをつくる、という点で出会い系と同じだが、ソーシャルネットワーキングと称されるサイトは、「自分の友達や同僚を登録していくことで、友達づてに知り合いを増やす」「男女の出会いよりビジネスでのコネクション作りが主目的」という2点で違う。
Google開発者、出会い系サイト「Orkut.com」立ち上げ
 このニュースが出てきて、「あのGoogleが」とネームバリューに引き寄せられて、日本でも爆発的に広まった。
 広まったもうひとつの要因として、日本のIT業界のキーパーソンが、軒並Orkutに参加したことも挙げられる。友達を登録してネットワークが広がるので、影響力のあるキーパーソンから登録されていったので、広まるスピードが早かったと考えられる。余談だが、Orkutに参加するための招待メールが、オークションサイトで結構な値段がついたことがあった。それだけ人気が出ているということでもある。

■ どんなところが面白い?

男女問わず会員の多くが自分の顔写真をプロフィールに載せている。これは他のサイトでは見られないことだ。格好付けて写っている人も多いようで、出会い系とは全く違う雰囲気がある。そして自分の友達を登録しているので、友達同士のネットワークが目に見えてわかる。Orkutには日本のITベンチャーの有名人が多く登録されているのでその人達のつながりもよく見える。
 アメリカでは雇用の仕方が日本とは違うので、ソーシャルネットワーキングを利用して就職活動をする例もすでに見られるそうだ。日本ではまだ聞かれないが、その人の人脈が見えるので今後履歴書の代わりになるような場面が出てくるかもしれない。

■ 注目のGoogle動向

冒頭でも紹介した、Friendsterの買収を試みたGoogleの動きが、今後ソーシャルネットワーキングと絡んで注目される。Googleは現在、検索エンジンとして使っている方が多いと思うが、このようにYahoo!と同じポータルサイトの道を狙っていると予想されている。
米Google、商品検索サイト「Froogle」ベータ版を発表
米グーグル、ニュース速報メールサービスのテスト開始
 この流れでGoogleは検索エンジン以外のサービスに手を広げる目論見である。Orkutでソーシャルネットワーキングを抑えればこれはYahoo!も持っていないのでアドバンテージを取ることができる。Orkutで会員は自分のプロフィールとしてかなり個人情報を書いている。性別、生年月日から趣味なども書いているのでマーケティング情報としては十二分に役立つだろう。
グーグル、ローカル検索サービスを本格提供へ
 この記事に見られるように地域に密着したサービスもOrkutに入力されたプロフィールから自然に提供しうる。
 ポータルサイトに向けた本格的な動きがいつ始まるのか、IPOも間近に控えていると予想されており、2004年もGoogleから目が離せない。
■ 終わりに
 Orkutが広まった直後、mixi、greeという2つのサイトが日本でも立ち上がった。どちらもOrkutとは違う特徴があり、日本語のサイトなので親しみやすいと思われる。ただ、Orkutも含めて会員から招待メールをもらわないと入れない。
 SFC生はどのサイトでも慶應生を抜く勢いで広まっているようだ。もしかしたらすでに会員の友達がいるかもしれないので招待メールをもらってみよう。なおOrkutからは英語の文面でメールが届くのでスパムメールと間違えないように注意。
■ 参考サイト
Orkut
http://www.orkut.com/
mixi
http://mixi.jp/
gree
http://www.gree.jp/