14日(木)4限、Ω11にて安西祐一郎慶應義塾塾長による講演会「塾長と語ろう@SFC」が開催された。新入生を対象に塾長室の企画で開かれ、講演の中で、新入生が4年生になる2008年の、慶應義塾150年記念式典の計画を明らかにした他、自らの異色の経歴にも触れながら、これから勉強をする新入生にエールを送った。


 今回の講演は大きく2部に分かれ、前半では安西塾長が創立150周年に向けて「150年の伝統は革新とともにあり、SFCは革新の体現である」と述べ、「SFCで初めて登場した総合政策学という名称は、全国で60もの大学に広まり、『全社会の先導者たれ』という福澤先生の教えの通りとなっている」と語った。
 また、極めて流動的であるとの前置きの上で、新1年生が4年生になる2008年の11月8日(土)に150周年記念式典を計画していることを明かした。この日程で行われた場合、50年前の100周年記念式典と全く同じ日付・曜日になるとのことである。
 後半では、塾長が『ことばの力 – 語力』というテーマについて「言いたいことや書きたいことを、意志、判断力、表現力、リズム、論理や責任といった知識の上で表現する力が必要である」と語り、新入生に対して語学と語力の双方を習得して欲しいと呼びかけた。
 さらに、自らの「大学時代に工学、大学院で化学、独学で心理学、さらに慶應を辞職して認知心理学を学んだ」という異色の経歴を披露し、「大学生活では自分の可能性の探求に努めるべきだが、目の前の勉強の積み重ねが無駄になることは決してなかった」と新生活へのアドバイスを語り講演を締めくくった。
 なお、今回の講演では質疑応答が予定されていたが、残念ながら時間的な事情で「塾長と語る」ことはできなかった。また、新入生にとって有意義な内容であったにも関わらず、広報活動が十分でなかったこともあり、聴講者が少なかった。今後の改善が望まれる。