今年度より「総合政策学の創造」(阿川尚之総合政策学部長担当)の授業内で新たに始まった取り組み「政策コーカス」が、履修者による投票と当選結果の発表で終了した。


 「政策コーカス」とは、受講者の中から選ばれた候補者の議論に対し、一般の受講者が各々の判断で票を投じる、選挙を模したディスカッションだ。各候補者には共通のテーマとそれぞれ違った方向性が与えられ、SFC-SFSなどを通して募集したブレーンと共に、互いの出す政策を戦わせた。
 共通のテーマは道路特定財源。一般の受講者にとって身近なものとして選ばれた。地方と中央、またテーマへの賛否を代表する立場として5人の実在する人物をモデルに争われた。この活動は授業内だけでなくSFC生協前などキャンパス全体で行われ、学生の民主主義に対する意識を盛り上げる狙いがあった。
 当選した東国原知事役の神野翔さん(総1)は「たくさんの苦労があったが、多くの方々の応援を頂き、成し遂げたという達成感は何物にも代えがたい」「この経験を生かし、今後も地方の現状を都会の人々に伝えていきたい」と、これからの活動への向け意気込みを語った。
 授業の一環としての取り組みのため当選や貢献への特典などはなく、モチベーションが課題となったが、次回に向けた改善点の議論が既に行われているなど今後の発展を期待される結果となった。来年度以降、SFCの新たな風物詩として、定着していくかもしれない。
 なお編集部では、今回の取り組みをどのように感じたか関係者への取材を行った。今回は前出の当選者、神野さんにインタビューを行った。

編:なぜコーカスに立候補したのですか?
 僕は生まれてから18年間を愛媛で過ごしたので、SFCでも愛媛に関するプロジェクトに取り組もうと考えていたんです。その時、偶然コーカスの話を伺いました。SFCは比較的都会出身の人の多いので、こうした環境の中で愛媛を含めた地方を発信して行きたいと思い立候補しました。第2の理由は、SFCが自分とってかけがえのない場所に思えたことです。この機会に手を上げれば、自分にとってかけがえのないこのSFCの中で先頭に立つことができるのでないか、こうした思いに行きつきました。第3の理由は、普段はなかなか訪れることのないような地方、今回の場合は宮崎へ行くことの出来る良い機会だと感じたことです。
編:神野さんを支えるブレーンはどのように集めたのですか?
 はじめはSFC-SFSでの募集に3人が応募してくれました。友人にもお願いをして、最終的には8人のブレーンが集まりましたね。
編:コーカスで大変だったことはなんですか?
 自分は地元新聞の政治欄を読むくらいだったので、政治に関する詳しい知識を知らなかったということです。でもブレーンの中にはとても政治に詳しい奴らもいて、まずは彼らに追いつかなければならないことが苦しかった。「なんで入学して1か月しか経ってないのにこんな忙しいんだ」って正直感じましたが、起きてから寝るまで「宮崎のことだけ」を考える毎日が続きましたね(笑)。
編:選挙当日の印象は?
 実は徹夜明けであんまりよく覚えてないんです(笑)。でも授業が終わったあと、たくさんの方に声をかけてもらって、それがすごくうれしかった。発表時間が5分だけというのは短いと感じたのですが、今となっては逆にそれがよかった気もしています。
編:コーカスの問題点は?
 いまそれについての議論をしています。ただ僕は投票日までコーカスに全力を傾けていたので、自分はもう完全燃焼、問題なんて考えてる暇がなかったんですよ(笑)。
編:次回コーカスに立候補する方々へのメッセージを一言。
 「SFCの歴史を一緒に創っていこうぜ!!」
<選挙結果>
石原慎太郎役 小澤みゆき(総合1年)  6人
福田康夫役  植田啓生(総合2年)  10人
小沢一郎役 馬場孝通(総合1年)  36人
東国原英夫役 神野翔(総合1年)  103人
小泉純一郎役  田辺優菜(総合1年)  50人
白票  23人
無回答 44人